そんなひなたより、目の前の母親奈菜は若い。
ひなたは21歳、みさきは26歳である。
お医者さん1年生とはいえ、もう26歳。
恋人はいても、結婚はまだ考えられない。
母親の奈菜は24歳。
それで小学生の母である。
あの女の子は8歳か……。
とすると、16歳の時に産んだんだ……。
できちゃった婚なんだろう、きっと。
子供っぽい。
こんなんで子育てなんて、
ちゃんとできたんだろうか。
自分に置き換えて考えてみると、
有り得ないことだ。
それは目の前の奈菜だけじゃない。
みさきは大人になりきれてない親が、
子供なのに子供を育てているのを見ると、
無責任さを感じずにいられない。
それはみさきの中にある消せない想いだ。
というのも両親は学生結婚なのだ。
しかもデキ婚。