(2022.07.12)
⇒まずはつぎの国会議事録より
○第208回国会 衆議院 厚生労働委員会(令和4年3月30日)より抜粋要約
▽委員
「先日、子宮頸がんワクチンの被害者の方々と直接お話をしました。大変心が痛くなりました。」
「国が推奨したワクチンにより、若い女性が全身の痛みに悩まされ、歩行もままならない、太陽の光を浴びることが制限される日々。」
「当時中学生だった彼女たちに、このようなリスクについて事前に説明がありましたかと尋ねました。全くなかったと。」
「将来病気にならないために国が無料で注射をしてくれている、教室では、みんな当たり前に注射を打つものなんだ、そういう雰囲気であったと教えてくれました。」
「その情景を思い浮かべたとき、大変怖い思いをしました。」
「一体この国は、薬害訴訟や被害者の方々から何を学んできているのか。」
⇒HPVワクチンの経緯から学ぶことがあるのでは?
⇒以下の答弁書など(抜粋要約、時系列)から、感じ得ることとは?
○HPV感染症の定期接種の対応について(平成25年6月14日)厚生労働省健康局長通知
「HPV感染症については、平成25年4月1日から定期接種が行われているところであるが、合同会議において、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が接種後に特異的に見られたことから、同副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではないとされたところである。」
○副反応検討部会(平成25年6月14日)資料2-12
「子宮頸がん予防ワクチンの接種後に、注射部位に限局しない痛み(筋肉痛、関節痛、皮膚の痛み等)、しびれ、脱力等があらわれ、長期間持続する例が複数報告されている。」
「現時点ではその病態やワクチンとの因果関係は明らかになっていない。」
⇒ワクチンとの「因果関係は明らかになっていない」、しかし「因果関係を否定できない」持続的な疼痛が接種後に特異的に見られたことから、積極的に勧奨すべきではない、とされています。
○添付文書の使用上の注意に、以下の内容が追記(平成25年6月14日)
「発生機序は不明であるが、ワクチン接種後に、注射部位に限局しない激しい疼痛(筋肉痛、関節痛、皮膚の痛み等)、しびれ、脱力等があらわれ、長期間症状が持続する例が報告されている。」
▽PMDA調査結果報告書(平成25年12月10日)より
「ワクチンとの関連性も含めて発生機序は明らかではないが、接種後短時間で症状が発現している症例もあり、接種に関連して神経学的・免疫学的疾患が起きている可能性を否定できないことから、平成25年6月14日に添付文書の使用上の注意に追記された。」
○子宮頸がんワクチン予防接種に関する質問に対する答弁書(平成25年7月2日)
内閣総理大臣 安倍晋三
「厚生労働省としては、平成25年6月14日に開催された合同会議において、」
「子宮頸がん予防ワクチンの接種については、定期の予防接種としての接種を中止するほどリスクが高いとは評価されないものの、」
「因果関係を否定できない持続的な疼痛の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではないとされたことを踏まえ、」
「市町村に対して、定期接種を継続し希望する者の接種機会を確保しつつ、当該持続的な疼痛の発生頻度等がより明らかになり、適切な情報提供ができるまでの間、積極的な接種の勧奨は差し控えることを勧告したものである。」
○子宮頸がん予防ワクチンの副反応被害と被害者の救済に関する質問に対する答弁書(平成28年2月12日)
内閣総理大臣 安倍晋三
「接種後に生じた症状に関する病態の解明及び治療方法については、平成25年度から研究を行っているところであるが、政府としては、当該症状が多岐にわたるため、病態の解明及び治療法の確立を直ちに行うことは困難であると考えている。」
○子宮頸がんワクチンに関する質問に対する答弁書(平成29年2月28日)
内閣総理大臣 安倍晋三
「接種後に生じた症状と同様の症状が非接種者にどの程度発生しているのかについて、平成28年1月から調査が実施されており、平成28年12月26日の合同会議において、当該研究の研究代表者から、接種後に生じた症状と同様の症状を有する非接種者が一定数存在すること等を内容とする調査結果が報告されている。」
○子宮頸がんワクチンに関する質問に対する答弁書(平成29年5月30日)
内閣総理大臣 安倍晋三
「全国疫学調査では、接種歴のない者、ある者の年齢分布が極端に異なること等により、有訴率、内容を比較することは困難であるとされていることから、御指摘の「有症率」の違いが、「因果関係を示唆するもの」であるとすることは困難であると考えている。」
○第203回国会 参議院 厚生労働委員会(令和2年11月26日)
▽参考人
「副反応疑い報告からシグナルを見付け出したときには、適切な疫学調査をして能動的に調べることが必要です。しかし残念ながら、我が国にはそれを専門に行う常設の研究機関はありません。そこで厚労省の研究班がつくられるわけですが、あくまで厚労省が選んだメンバーですから、私の知る限り、安全対策の問題点を厳しく指摘する結果が出たことはありません。」
「一例として、子宮頸がん予防ワクチンと言われたHPVワクチンの接種後の多様な症状について調べた厚生労働省研究班のデータをお示しします。この研究班では、難病の発生頻度を調べる手法を使って、決められた半年間に多様な症状で学校に行けなくなったりした若い患者がいるかどうかを調べ、その人たちの接種歴を調べました。」
「その結果の一部ですが、このワクチンの副反応に典型的に見られる光過敏、脱力発作、月経異常、認知機能障害などが接種者に多くなっています。」
「この認知機能障害ですが、十個以上の症状がある人は、接種者の方が三倍多いんです。しかし、研究班の結論は次のようなものでした。」
「多様な症状のある人は接種していない人にも一定数存在したというものです。元々多様な症状のある人を選んで調べているんですから、一定数いるのは当たり前です。その頻度が三倍高かったことについて、研究班長は、いろんなバイアスがあるので統計的に有意かどうかは調べなかったと説明しています。そして、その最後の結論だけがメディアで報道されました。それが現状です。」
○HPVワクチンに関する情報提供リーフレットの内容と「個別送付」の妥当性に関する質問主意書(令和3年2月15日)
7
「医療従事者向けのリーフレットには、接種から1か月以上経過してから発症した症状は因果関係を疑う根拠に乏しいと記載されている。しかし、接種から1か月以上たってから重篤な副反応を発症する場合があり、このことは多くの研究論文においても指摘されているところである。「根拠に乏しい」とする根拠を示されたい。」
8
「前項のような不適切な記載がなされることによって、本来ワクチンの副反応が疑われる症例について適切な診断や副反応疑い報告がなされなかったり、副反応症状を訴える者を詐病扱いする医師が増えたりする可能性が懸念されることについてどのように認識しているのか。」
9
「概要版リーフレットには、ワクチンの効果として、「がんになる手前の状態が実際に減ることが分かっていて、がんそのものを予防する効果を実証する研究も進められています。」とあるが、現在まで、がんそのものを予防する効果は確認されていない。まず説明されるべきはこの科学的事実である。確認されているのは、粘膜の異形成を阻止する効果のみであるから、この表現は不適切であり誤認を誘導するものである。」
○(上記)質問に対する答弁書(令和3年2月26日)
内閣総理大臣 菅 義偉
7及び8について
「お尋ねについては、平成26年1月20日に開催された合同会議の議論において、「接種後1か月以上経過してから発症している症例は、接種との因果関係を疑う根拠に乏しい」との合意が得られたことを踏まえ、課長通知に記載したものである。」
9について
「御指摘の記載については、HPVワクチンが子宮頸がんの予防に効果があることを示唆する研究結果が報告されていること等を踏まえて記載したものであり、「この表現は不適切であり誤認を誘導するもの」との御指摘は当たらないと考えている。」
○製薬会社が厚労省に警告「HPVワクチン廃棄なら国際的に批判」(令和3年8月28日)buzzfeed news
「積極的勧奨再開に向けて、製薬会社が「廃棄するようなことがあれば、今後の供給にも悪影響を与える」と警告する文書を厚労省に渡していた。」
「製造販売するMSDはこの文書の中で、令和3年10月の積極的勧奨再開、令和4年4月までのキャッチアップ接種開始を前提に、ワクチンを日本向けに確保したとしている。」
「ところが8月の終わりに近づいても、副反応検討部会での議論も始まらないことに痺れを切らしたMSDは文書の中で「世界的な需要の高まりの中、日本を優先して確保したワクチンを廃棄せざるを得なくなるリスクがある」と懸念を表明。」
「令和3年10月の積極的勧奨再開に向けて製造し、既に日本に到着しているワクチンは、早くて令和4年4月から順番に廃棄処分が始まる見込みだとしている。」
「日本で大量に廃棄するようなことがあれば、日本は世界から批判されるとMSDは指摘。」
「新型コロナウイルスが大流行する中、日本向けに準備されたワクチンを廃棄するようなことがあれば、日本政府も国際的な批判にさらされ、他の医薬品やワクチンの供給確保にも影響する可能性があると警告。」
○厚労相のHPVワクチン積極的勧奨再開「先送り」発言に製薬会社MSDが遺憾の意を表明(令和3年9月2日)buzzfeed news
「積極的勧奨が再開されず、日本向けに用意したワクチンが廃棄処分になれば、今後のワクチン確保が難しくなると警告する文書を厚労省に送っていた製薬会社のMSDは9月1日、厚労相の「先送り発言」に対し、遺憾の意を表明するステートメントを発表した。」
「「今回、厚生労働省が検討の期限を明示しないまま、積極的な勧奨再開の事実上の先送りともとれる状況となったことを遺憾に思い、一刻も早い審議の開始を強く願います」と決断を求めた。」
▽MSDのステートメント(抜粋)
「MSDとしては厚生労働省と緊密に協力し、本年10月の積極的な接種勧奨の再開に向けてあらゆる準備を進めてきました。」
○MSD社からの「警告文書」の公表を求める意見書を厚労大臣に提出しました(令和3年9月3日)HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団
「2021年9月3日、厚生労働大臣に対する意見書を提出しました。」
「MSD社は、9月1日付けステートメントにおいて、厚労省と緊密に協力して本年10月の再開に向けた準備を進めてきたと述べています。」
「そしてMSD社は、ワクチンを大量廃棄することになれば、今後の供給に悪影響を及ぼす可能性があるとする「警告文書」を厚生労働省に渡していたと報じられています。」
「しかし、厚労省の審議会では、本年10月に勧奨を再開するというような議論は全く行われていません。」
「そうであるのに、国が水面下で本年10月再開の準備をMSDに求めていたのであれば、極めて不適切です。」
○積極勧奨再開に関する副反応検討部会の審議の不当性について(令和3年10月4日)HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団
「10月1日の副反応検討部会は、HPVワクチンの積極的勧奨再開の妨げになる要素はないとするまとめをしました。」
「しかし、このとりまとめは、以下のとおり、HPVワクチンの危険性を示す知見と被害実態を無視した不当なものです。」
「まず、安全性については、危険性を示す多数の論文等を敢えて除外した資料に基づいて審議されており、科学的根拠を欠いています。」
「海外の疫学調査論文を安全性の根拠としていますが、これらは副反応の病態を適切に捉えたものではなく、観察期間も短いなど限界のあるものです。これらの調査の限界を指摘する論文もありますが、部会には提供されていません。」
「名古屋調査についても、問題のある解析方法によって因果関係を否定した論文だけが資料とされ、因果関係を示唆するとした査読論文は、資料とされていません。」
「次に、有効性に関する審議も不十分です。」
「HPVワクチンが子宮頸がんを予防する効果は依然として証明されていません。」
「部会では、子宮病変に対する有効性を示すものとしてスウェーデンとデンマークの疫学調査の結果が示されていますが、いずれも30歳までのデータにすぎません。」
「30歳以下ではそもそも子宮頸がん罹患者が少なく、生涯罹患率を減少させることは何ら示されていません。」
「HPVワクチンを早期に導入したイギリスやオーストラリアでは、ワクチン接種世代において、子宮頸がんが減らないばかりか微増の傾向があることが報告されていますが、そうした情報も部会の審議資料となっていません。」
「HPVワクチンは一部の型にしか効果がなく、接種しても検診受診が必要であり、費用対効果も検診の方が優れていることが国立感染症研究所の報告書でも指摘されています。しかし、そのことも考慮されていません。」
「HPVワクチンは、副作用被害救済制度において障害等の認定を受ける頻度が他のワクチンの20倍以上です。」
「積極勧奨を再開すれば、副反応患者が増加します。」
「部会はそれを前提に、副反応患者が増えたときに協力医療機関が対応できるように数を増やすべきだなどと議論していますが、健康な若年女性に接種するワクチンによって、深刻な被害を受ける被害者が増えること自体が問題なのです。」
「2021年10月1日からの積極勧奨再開の審議の開始は、MSD社と厚労省の間で秘密裏に行われた再開に向けた協議と、これを背景にしたMSD社と自民党議連の圧力に大臣が屈した結果です。」
「厚生労働省に対し、MSD社から受領した書面の開示を求めていますが、未だに開示がありません。」
「改めて書面の開示を求めるとともに、科学的根拠を欠いた、積極勧奨再開ありきの副反応部会の審議に強く抗議するものです。」
⇒参考として、健康被害救済制度において認定された事例のうち、10例について。
○感染症・予防接種審査分科会審議結果(HPV、認定されたもの)より抜粋要約
⇒つぎの順に掲載しています。
▽接種時年齢(請求内容)疾病/障害名、の順
▽16歳(医療費・医療手当・障害児養育年金)倦怠感、片頭痛、自律神経障害、四肢筋力低下、月経不順、月経困難症、月経前症候群、機能性ディスペプシア、全身痛、光過敏
▽12歳(医療費・医療手当)頭痛、多発性の疼痛、全身倦怠感、不眠、両下肢のしびれ、光過敏性
▽12歳(障害児養育年金、障害年金)下肢筋力低下、慢性多発性関節炎、記銘力低下
▽15歳(障害児養育年金)めまい、上下肢筋力低下、感覚障害、記憶力低下、学習障害、視力障害、認知障害
▽13歳(医療費・医療手当)多発性疼痛、意識消失発作
▽15歳(障害年金)めまい、上下肢筋力低下、感覚障害、記憶力低下、学習障害、視力障害、認知障害
▽15歳(医療費・医療手当)脱力、動悸、息切れ、歩行困難、移動性疼痛、めまい
▽15歳(医療費・医療手当)左股関節痛、全身の疼痛、全身倦怠感、めまい、ふらつき
▽12歳(医療費・医療手当)慢性疼痛、しびれ、筋力低下、不眠
▽13歳(医療費・医療手当)四肢のしびれ、多発性疼痛、倦怠感、頭痛、めまい
⇒また、最近のHPVワクチン副反応疑い報告症例(2022年1月1日~5月31日)のうち、4例について。
○副反応検討部会資料 より抜粋要約
⇒つぎの順に掲載しています。
▽年齢、接種日
発生日、症状名(転帰内容)の順。
▽15歳、2022/04/26
2022/04/26、疼痛又は運動障害等多様な症状(未回復)
2022/04/26、運動機能障害(未回復)
▽12歳、2022/03/05
2022/03/05、神経系障害(未回復)
▽16歳、2021/08/29
2021/10、歩行障害(未回復)
2021/08、注意力障害(後遺症あり)
2021/08、異常感(後遺症あり)
2021/08/30、倦怠感(未回復)
▽15歳、2021/11/06
2021/11/06、複合性局所疼痛症候群(未回復)
2021/11/06、乏汗症(未回復)
2021/11/06、疼痛(未回復)
2021/11/06、四肢痛(未回復)
2021/11/06、知覚過敏(未回復)
2021/11/06、浮腫(未回復)
⇒経緯に戻ります。
○HPVワクチンの積極的勧奨の再開に関する質問主意書(令和3年11月11日)
3
「厚生労働省健康局長通知によると、平成25年6月合同会議において「ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が接種後に特異的に見られたことから、同副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではないとされた」とのことだが、令和3年10月合同会議において、現在、定期接種の積極的な勧奨が差し控えられていることについてどのように考えるか議論がなされ、「積極的勧奨の再開を妨げる要素はない」との方向性が示されていると承知している。」
「3に示した通知の記述を踏まえると、積極的な勧奨の再開に向けて、HPVワクチンに係る副反応の発生頻度等が明らかになり、国民に適切な情報提供ができるようになる必要があると考える。ついては、政府が得た知見を明らかにされたい。」
○(上記)質問に対する答弁書(令和3年11月24日)
内閣総理大臣 岸田 文雄
「お尋ねについては、令和3年10月合同会議の資料において、「HPVワクチン接種後に生じた症状とワクチンとの関連について国内外でこれまで調査が行われているが、ワクチン接種との関連性は明らかになっていない」と示しているとおりである。」
⇒積極的な勧奨の再開に向けて、政府が得た知見とは、「接種との関連性は明らかになっていない」とのことですが。
⇒そもそも「接種との関連性は明らかになっていない」ことについては、平成25年時も、同様です。
⇒関連性が明らかとまでは言えないまでも、「因果関係を否定できない持続的な疼痛」が接種後に特異的に見られたことから、「積極的に勧奨すべきではない」とされたのです。
⇒「因果関係が否定できない持続的な疼痛」の発生頻度については、いったいどうなったのでしょうか。
○HPVワクチンの積極的勧奨再開に関する抗議声明(令和3年11月12日)HPVワクチン薬害訴訟全国原告団
「本日、国の検討部会は、2013年6月から続けられてきたHPVワクチンの積極的な勧奨を差し控えている状態を、終了させることが妥当であるとしました。」
「副反応被害者の苦しみは、2013年当時から何も変わっていません。被害者に対する「寄り添った支援」を行っているという厚生労働省の説明は、実態とはかけ離れた絵空事です。」
「積極的勧奨を再開すれば、同じ苦しみを味わう被害者が生まれることは明らかです。」
○HPV感染症に係る定期接種の今後の対応について(令和3年11月26日)厚生労働省健康局長通知
「平成25年度合同会議において、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が接種後に特異的に見られたことから、同副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではないとされたことを踏まえ、対応を勧告してきたところである。」
「その後HPVワクチンの有効性及び安全性に関する評価、接種後に生じた症状への対応など継続的に議論が行われ、令和3年11月12日合同会議において、最新の知見を踏まえ、改めてHPVワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められた。」
「また、HPVワクチンの積極的勧奨を差し控えている状態については、当該状態を終了させることが妥当とされたところである。以上を踏まえ、平成25年通知は、本通知の発出をもって廃止する。」
⇒上記通知に記載の令和3年11月12日合同会議について。
○合同会議(令和3年11月12日)資料(HPVワクチンについて)
「10月1日の合同会議において、近年の主要なエビデンスが示された。現在のエビデンスによれば、ワクチンの安全性についての特段の懸念は認められない。」
○合同会議(令和3年10月1日)資料(HPVワクチンについて)
「HPVワクチン接種後に生じた疾患・症状(慢性疲労、体位性頻脈症候群、自己免疫性疾患など)とHPVワクチンとの関連について国内外でこれまで調査が行われているが、ワクチン接種との関連性は明らかになっていない。」
⇒10月1日の合同会議においては「接種との関連性は明らかになっていない」とされていますが、11月12日の合同会議においては「安全性についての特段の懸念は認められない」と、表現が改められています。
⇒すなわち、「関連性は明らかになっていない」ことをもって「特段の懸念は認められない」と判断されています。(繰り返しになりますが、「関連性は明らかになっていない」ことについては、平成25年時においても、同様です。)
⇒なお、「特段の懸念は認められない」と判断されたからと言って、添付文書の「激しい疼痛等」が削除された訳ではありません。
⇒つまり、関連性は明らかとまでは言えない「因果関係を否定できない持続的な疼痛」については、「特段の懸念」とは認められないと判断され、積極的勧奨の差し控え終了が決定されていると感じます。
⇒このことは「因果関係を否定できない持続的な疼痛」の「発生頻度等がより明らか」になるまで「積極的に勧奨すべきではない」との従前の通知内容と、整合していません。
⇒また、11月26日通知の「有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められた」については、合同部会の資料、議事録にはこのような記載がなく、いったい誰がいつどこで「明らかに上回る」と認めたのか、不明です。
⇒そして「明らかに上回る」と言うからには、明らかと言えるはずの比較した内容を明確に示すべきだと感じます。
答弁書等の抜粋要約は以上です。
⇒当記事との関連性はさておき、つぎのような国会議事録など(抜粋要約)があります。
○第208回国会 参議院 厚生労働委員会(令和4年5月10日)
▽参考人
「まず製薬企業は、良い化学製品を薬として承認を取り、国民の健康に貢献すること、これがまさに製薬企業の社会的役割だと思います。」
「ただ、そうはいっても営利企業ですので、その薬を売るというのが、そして利益を上げるというのが、企業の目的になります。」
○第208回国会 参議院 厚生労働委員会(令和4年5月17日)
▽理事
「財務省が、新型コロナワクチンの確保のために2兆4000億円、計8億8200万回の調達計画を結んだと公表しています。」
「国民1人当たり7回打てる計算となります。」
「総人口と接種回数の掛け算を大きく上回る購入となっています。」
○「ビジネスと人権に関する調査研究」報告書(概要版)法務省人権擁護局(令和3年3月)
「近年、経済活動のグローバル化の進展に伴い、企業活動が地球環境や私たちの生活に及ぼす影響はより一層拡大しています。」
「企業が自社の利益を優先し、倫理観、人権などが軽視されるとともに、様々な社会問題が発生し、私たちの生活に多大な悪影響を及ぼしてきました。」
「これまで、様々な人権保護の枠組みが整備されてきたにもかかわらず、人権侵害の事例は後を絶ちません。」
「特に企業による国境をまたいだ人権侵害が行われ、被害が救済されていないという批判がある中で、国際社会はいったい何ができるのか、という問いに答えたのが、国連が策定した「ビジネスと人権に関する指導原則」です。」
「指導原則は、「人権を保護する国家の義務」、「人権を尊重する企業の責任」、「救済へのアクセス」の3つを柱として、あらゆる国家及び企業に、人権の保護・尊重への取組を促すものです。」
最後に。
関連性が明らかでない症状は「特段の懸念とは認められない」との判断をした、当の厚生労働省は、「症状に苦しんでいる方に寄り添った支援策を継続していく」とのことです。(副反応検討部会(令和3年11月12日)より)