(2024.3.28)
新型コロナワクチン接種後の症例経過(副反応疑い報告)などついての内容(抜粋要約、時系列)はつぎのとおりです。
○副反応検討部会(令和5年1月20日)接種後の死亡事例が1967人に増加。
⇒審議の概要(厚労省HP)
(全体のまとめとして)これまでの報告によって(省略)引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されました。
(12歳以上の死亡例について)現時点において、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、4回目・5回目接種後やオミクロン株対応ワクチン接種後の事例も含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
○(令和5年1月27日)重症化率、致死率について、基本的対処方針に「7~8月」のデータが追記されました。そして同日、5類感染症に変更する方針が決定されました。
▽同日の感染症部会資料
新型コロナウイルス感染症は、感染症法に基づく私権制限に見合った「国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれ」がある状態とは考えられないことから、新型インフルエンザ等感染症に該当しないものとし、5類感染症に位置づけるべきである。
⇒「5~6月」「7~8月」のデータは(令和4年12月21日)に同時に公表され、結果として「5~6月」のデータが基本的対処方針に反映されることはありませんでした。
○特例承認に係る報告書(令和5年2月7日)独立行政法人医薬品医療機器総合機構
本申請の対象年齢である5~11歳の小児に2価ワクチン(起源株/BA.4-5)を接種した際の免疫原性を評価する臨床試験は実施中であり、本審査中に当該データは得られていない。しかしながら(省略)を踏まえると、5~11歳の小児においても2価ワクチン(起源株/BA.4-5)の有効性は期待できるとする申請者の見解は受入れ可能と考える。
○(令和5年2月10日)接種(令和5年2月17日)死亡
▽22歳の男性
病歴等:予診票での留意点なし。
2月10日 男性患者はワクチン3回目接種を受けた。
2月13日(ワクチン接種3日後)心筋炎疑いを発現した。
心肺停止のため救急要請した。
救急救命センターに入院した。
搬入時は、心室細動が持続していた。
心原性ショックの状態であった。
2月17日(ワクチン接種7日後)集中管理を行うも全身状態の改善なく、死亡退院となった。
報告医師のコメント:本症例は基礎心疾患を有しない若年者の心臓突然死症例であり、心筋炎による影響が強く疑われ、集中管理を行うも、全身状態の改善なく、死亡の転帰をたどった。家族の同意を得て病理解剖を行った結果、炎症細胞浸潤は高度でなく、心筋炎の診断基準を満たすものではなかった。しかし、同時に、心臓突然死をきたすような明らかな心筋症を疑う所見も指摘できなかった。心筋炎に関しては、入院後に治療介入により速やかに炎症細胞浸潤が消退する場合もあり、病初期に生じた局所的な心筋炎が不整脈基質となった可能性はある。以上より、今回の心臓突然死とワクチン接種の因果関係を否定することはできないと判断している。
<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>
コメント無し
○予防接種・ワクチン分科会(令和5年2月22日)議事録
▽委員
医薬品等行政評価・監視委員会というところがございます。法律上設置された薬害防止のために置かれた第三者委員会ということで、昨年の12月などにも、このワクチンのベネフィットリスクバランスというのは高齢者の方や子供や若い方でかなり違うのではないか、心筋炎に関して10代、20代の方にとってベネフィットがリスクを上回ると本当に言っていいのかということに深刻な懸念が示されたりいたしました。
○副反応検討部会(令和5年3月10日)接種後の死亡事例が2002人に増加。
⇒議事録
▽事務局
コミナティBA.4-5接種後の42歳女性の死亡事例の専門家評価について追加で説明させていただきます。
14時18分にワクチン接種。
接種7分後の14時25分に、せきが出るため車椅子で救護室へ移送。
接種11分後の14時29分に医師診察時、呼吸苦等の所見が認められ、SpO260%まで低下。
その後、泡沫状の大量の血痰を喀出。
接種16分後、14時34分、意識レベル低下、心停止のため心肺蘇生を開始。
接種22分後、14時40分、その後、心拍再開するもすぐに心肺停止。その後、救急隊が到着。
接種から約1時間後、15時15分に高次病院に搬送されたと報告されております。
高次病院受入れ時、心肺停止状態で、心電図波形は心静止。心肺蘇生を継続し、アドレナリン投与等を行うも反応はなく、同日、15時58分、接種から1時間半後、死亡が確認されたと報告されております。
PMDAの専門家の評価の結果、ワクチン接種と死亡との因果関係は否定できない、αと評価されました。
⇒審議の概要(厚労省HP)
(全体のまとめとして)これまでの報告によって(省略)現時点でワクチン接種によるベネフィットがリスクを上回ると考えられ、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されました。
(12歳以上の死亡例について)死亡事例の報告のうち1件については、ワクチンとの因果関係が否定できないとされました。また、新型コロナワクチン接種後には、ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるため、接種前に問診を十分に行うとともに、接種後一定時間、被接種者の状態を観察するよう、引き続き注意喚起をしていくこととされました。
これまでの死亡に係る副反応疑い報告の状況、国内外のmRNAワクチン接種後のリスク分析のエビデンスも踏まえると、現時点では、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
※審議の概要(厚労省HP)の(全体のまとめとして)の内容がつぎのように変更されました。
(変更前)
引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されました。
(変更後)
接種によるベネフィットがリスクを上回ると考えられ、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されました。
※また(12歳以上の死亡例について)の内容がつぎのように変更されました。
(変更前)
現時点において、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、4回目・5回目接種後やオミクロン株対応ワクチン接種後の事例も含め、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
(変更後)
これまでの死亡に係る副反応疑い報告の状況、国内外のmRNAワクチン接種後のリスク分析のエビデンスも踏まえると、現時点では、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
※すなわち「ワクチン接種と死亡との因果関係が否定できない」と初めて1件評価されると同時に、審議の概要(厚労省HP)の(全体のまとめとして)の内容において、「接種によるベネフィットがリスクを上回る」が追記されました。そして、この内容は現時点まで継続しています。
○第211回国会 参議院 予算委員会(令和5年3月13日)
▽委員
このワクチンのリスクの評価は不十分ではないかというふうに疑念を持っています。一方で、5類への移行ということが決断をされたわけでありますけれども、このワクチンを打つメリット、ベネフィットは以前より下がってきているということを意味するものだと考えます。
▽内閣総理大臣(岸田文雄君)
ワクチンの安全性については、副反応疑い報告制度において医療機関等からの情報を基に審議会で評価をし、これまで接種を中止すべきとの判断には至っていません。
▽委員
そのリスクを評価する副反応疑い報告制度が、機能していないんではないかということ、これを改めて申し上げておきたいというふうに思います。
○副反応検討部会(令和5年4月28日)接種後の死亡事例が2059人に増加。
⇒審議の概要(厚労省HP)
(全体のまとめとして)これまでの報告によって(省略)現時点でワクチン接種によるベネフィットがリスクを上回ると考えられ、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されました。
(12歳以上の死亡例について)なお、死亡事例の報告のうち、ワクチンとの因果関係が否定できないとされものは1件でした。
これまでの死亡に係る副反応疑い報告の状況、国内外のmRNAワクチン接種後のリスク分析のエビデンスも踏まえると、現時点では、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
○(令和5年5月8日)新型コロナは5類感染症に位置づけられ、対策本部/基本的対処方針(マスク推奨など)は廃止されました。
○(令和5年5月27日)接種(令和5年5月28日)死亡
▽70歳の男性
病歴等:高血圧、緑内障
5月27日 男性患者はワクチン6回目接種を受けた。
接種後自宅で安静にしていて胸部不快感を自覚した。
土曜日で受診ができず自宅で様子をみていた。
5月28日(ワクチン接種1日後)深夜に呼吸停止しているところを家人が発見し、医療機関で死亡確認される。
時間経過よりコミナティが死亡原因になったものと考える。
ワクチン接種の副反応として発熱があり、また塞栓症を引き起こしたことが心筋梗塞発症の引き金になったと考える。
<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>
コメント無し
○(令和5年6月9日)接種(令和5年6月9日)死亡
▽80歳の男性
病歴等:報告なし
6月9日 男性患者はワクチン6回目接種を受けた。
(ワクチン接種1時間後)自宅近くの駐車場で倒れていたところを発見。
救急隊接触時、初期波形Asystoleであり、その後CPAが持続した状態で来院。
両上肢、背部に紫斑。
死亡した。
接種直後のことでもあり、関連を否定できない。
<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>
コメント無し
○(令和5年6月9日)接種(令和5年6月10日)死亡
▽92歳の女性
病歴等:予診票による留意点なし
6月9日 女性患者はワクチン6回目接種を受けた。
(ワクチン接種30分過)接種後、通常通り会話していたが、30分過ぎた頃気分不良を訴えた。
少量嘔吐ありベッドに休ませていたが、もう一度嘔吐少量。
接種医が診察、血圧70~80mmHg、徐脈、末梢冷感あり。
意識はあったが、ボスミン大腿に筋注し、救急で病院へ搬送した。
呼吸苦の訴えあったがチアノーゼなし。
入院後補液や昇圧剤投与でも循環動態改善せず、意識レベル低下したとのことである。
アナフィラキシーの転帰は死亡であった。
報告者は、アナフィラキシーを重篤と分類し、アナフィラキシーとワクチンは関連ありと評価した。
<専門家評価コメント(令和6年1月26日時点)>
コメント無し
○副反応検討部会(令和5年7月28日)接種後の死亡事例が2076人に増加。
⇒議事録
▽事務局
コミナティ接種後死亡した14歳女性の事例についてでございます。
14歳女性、既往歴として起立性調節障害はあるものの、もともと健康で中学校の運動部で活躍していました。
令和4年8月10日、コミナティ3回目接種。ワクチン接種の翌日に37.9度の発熱を認めるも、夕方には回復。就寝後、呼吸困難のため、一時的に目を覚ましたが、姉妹と会話の後、再度就寝しております。
8月12日の朝、母親が、呼吸がなく顔色が悪いことに気づき救急要請。救急隊到着時、女性は既に心肺停止状態であり、二次救命処置を行うも蘇生できず、接種の45時間後に死亡した、との経過をたどったとのことです。
専門家による因果関係評価について、御報告させていただきます。
ワクチンと心筋心膜炎の因果関係評価については、因果関係が否定できない、α。ワクチンと死亡との因果関係についても否定できない、とされております。
⇒審議の概要(厚労省HP)
(全体のまとめとして)これまでの報告によって(省略)現時点でワクチン接種によるベネフィットがリスクを上回ると考えられ、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないと評価されました。
(12歳以上の死亡例について)今回報告された死亡事例のうち1件について、ワクチン接種との因果関係が否定できないと評価されました。これまでの死亡に係る副反応疑い報告の状況、国内外のmRNAワクチン接種後のリスク分析のエビデンスも踏まえると、現時点では、引き続きワクチンの接種を継続していくこととされました。
※審議の概要(厚労省HP)の(12歳以上の死亡例について)の内容がつぎのように変更されました。
(変更前)
現時点では、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められないとされました。
(変更後)
現時点では、引き続きワクチンの接種を継続していくこととされました。
※すなわち「ワクチン接種と死亡との因果関係が否定できない」と新たに1件評価されると同時に、審議の概要(厚労省HP)の(12歳以上の死亡例の報告について)において、「接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められない」が削除されました。
vol.23時系列の内容は以上です。
接種後の事例、その報告件数だけでは、伝わらないものもあるのではないでしょうか。
vol.1から時系列で掲載してしてきましたが、それぞれの接種後の症例経過を、埋没させたくないと感じています。
国の情報提供における「メリット」「ベネフィット」は、「個人」が「接種の的確な判断に資する」ための「分かりやすい」ものとなっているのでしょうか。
あらゆる対象集団を一括りにした「接種のメリット>リスク」との情報提供は、適切と言えるのでしょうか。
vol.24(最終回)に続きます。
vol.22はつぎのとおりです。