(2024.3.17)

 

 

 新型コロナワクチン接種後の症例経過(副反応疑い報告)などついての内容(抜粋要約、時系列)はつぎのとおりです。

 

 

○副反応検討部会(令和3年11月12日)接種後の死亡事例が1359人に増加。

⇒資料における「全体のまとめ」において、「接種によるベネフィットがリスクを上回ると考えられ、」が追記されました。そして、現時点まで継続しています。

(変更前)

 現時点において、ワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められず、引き続き国内外の情報を収集しつつ、新型コロナワクチンの接種を継続していくこととしてよいか。

(変更後)

 現時点において、ワクチン接種によるベネフィットがリスクを上回ると考えられ、ワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められず、引き続き国内外の情報を収集しつつ、新型コロナワクチンの接種を継続していくこととしてよいか。

⇒審議の概要(厚労省HP)

(全体のまとめとして)これまでの報告によって(省略)引き続き安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

(死亡例の報告について)現時点では、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、接種と疾患による死亡との因果関係が、今回までに統計的に認められた疾患もありませんでした。

※審議の概要(厚労省HP)の(全体のまとめとして)に「接種によるベネフィットがリスクを上回ると考えられ、」が追記されるのは、以降の(令和5年3月10日)となります。

 

○(令和3年11月13日)接種

▽14歳の男性

 病歴等:体調不良(進行中かどうかは不明)

 11月13日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

(ワクチン接種5分後)左上肢ミオクローヌス、知覚異常、振戦、左上肢全体のピクつきが発現した。

(ワクチン接種10分後)左手、左前腕筋の不随意収縮、左手握力低下、左指尖のしびれ感、血中カルシウム増加が発現した。

(ワクチン接種15分後)不随意運動、手掌に発汗過多が発現した。

 11月15日(ワクチン接種2日後)感覚障害、ワクチン接種部位疼痛が発現した。

 すべて未回復であった

 11月22日(ワクチン接種9日後)整形外科を受診した。

 強い圧痛があり、三角筋の炎症が疑われた。転帰は不明。

 ミオクローヌスの頻度は減少傾向にあった。症状の70%軽快した。

 左手指先の感覚障害については、残存していた。

 報告医師は、事象を非重篤と分類して、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。

 他要因の可能性の有無:接種手技には特に問題なし。

 ワクチン接種後4~5分の発症であり、接種との関連性を疑わざるを得ないが、背景に何らかの代謝性疾患などの基礎疾患があり、接種を契機に症状が発現した可能性は否定できない。

 報告者コメント:他の予防接種に類症の報告が見出せず、原因について、ワクチン接種の関与や、背景に存在する基礎疾患との関連については言及できない。ただし、症状が長期化して、後遺障害となる可能性があることと、非接種者が14歳と若齢であることから、副反応疑い事象として報告した。

 

〇新型コロナウイルス感染症対策分科会(令和3年11月16日)参考資料

▽COVID-19のワクチンの有効性に対する最新知見

 mRNAワクチンは高い有効性を示すワクチンだが、接種後4か月以降から発症予防効果は顕著に減弱していくことが示されている。

 ワクチン接種者で起こる感染が起きた場合でも、特にデルタ株では排出されるウイルス量は高い

 ワクチン接種者で起こる感染でも、2次感染は起こることが示されている。

 日本より先行してワクチン接種が進み高いワクチン接種率を達成した国でも、ブレークスルー感染の割合は増加し、流行が再拡大している国が多い。

 これまで呼吸器ウイルスのワクチン開発、特にインフルエンザワクチンの開発の歴史は長い。

 季節性インフルエンザに対しては、先進国では高齢者を中心に、毎年多くの人が実際にワクチン接種を受けてきた。

 しかし、インフルエンザワクチンについては重症化を防ぐ効果は一定程度あるものの、感染予防効果は限定的であることが示されてきた。

 このため入所者・スタッフのほとんどがインフルエンザワクチン接種を受けている高齢者施設などでも流行は繰り返し起きてきた

 呼吸器粘膜、特に上気道を主な増殖の場とする呼吸器ウイルス感染症に対し、十分な感染阻止効果を期待できるワクチンを開発することは、困難であることが、その理由として考えられてきた。

 一般的に、呼吸器ウイルス感染症に対するワクチンで、感染予防効果を十分に有するものが実用化された例はなかった。

 新型コロナウイルス感染症に対しては、短期間で様々なワクチンが開発・実用化され、当初は、発症予防効果も高いというデータが示されていた。

 しかし、これらのデータにはいくつかの懸念点もあった。

 特にワクチンの緊急承認のために観察期間が短かったこと。

 変異株に対するデータが不十分であることが主な問題点であった。

 2021年7月以降、mRNAの有効性が当初示されていたより低下していることを示すさまざまなデータが各国から示されてきている。

 ファイザー社のワクチンについては接種後5か月で発症予防効果が47%まで低下するとするデータや、接種後5-7ヵ月までに20%程度にまで低下するとするカタールのデータも発表されている。

 発症予防効果がワクチン接種後の時間経過とともに低下するとするデータが多く発表されてきているが、この理由としてデルタ株が新たに出現したことと、ワクチン接種後の時間経過とともに免疫が減衰するということによるものと考えられる。

 デルタ株の出現やワクチンによる免疫の減弱により、ワクチンにより得られる免疫では、十分に感染を防げないことが明らかになっている。

 

○(令和3年11月19日)接種

▽14歳の男性

 病歴等:報告なし

 11月19日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種日)血小板減少症を伴う血栓症を発現した。

 11月20日(ワクチン接種1日後)四肢の疼痛、圧痛を伴う局所的な腫脹、発赤/変色/熱感が出現した。

 広域肺梗塞症、左下肢血栓症を発現した。

 医療センターに来院した。

 検査では、複数の器官で血栓症を認めた。

(不明日)深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症と診断された。

 入院した。(11/30退院)

 11月23日(ワクチン接種4日後)事象の転帰は回復したが後遺症あり(血栓症、肺梗塞)であった。

 報告者は事象を非重篤とし、事象とワクチンとの因果関係を関連ありと評価した。可能性のある他要因は「現在精査中」と報告された。

 報告者は血小板減少症を伴う血栓症の可能性を否定できなかった。

 報告者:新型コロナワクチンによる副作用の可能性が高く、なんらかの補償は必要と思われた。

 更新された情報(12/06):重篤性(生命を脅かす

 

○(令和3年11月21日)接種

▽35歳の女性

 病歴等:報告なし

 11月21日 女性患者はワクチン接種を受けた。

(ワクチン接種日)午後、閉瞼不全、口角麻痺を自覚した。

 11月22日(ワクチン接種1日後)受診し、顔面神経麻痺と診断された。

 11月24日(ワクチン接種3日後)薬物療法中であった。

 11月30日(ワクチン接種9日後)再診時、治癒していなかった

 報告医師は、事象を非重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。

 

○(令和3年11月24日)接種(接種後の報告事例として)

▽18歳の男性

 病歴等:なし

 11月24日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

(ワクチン接種12分後)経過観察中、左腕(接種側)に力入らず、けいれん様の症状の訴えがあった。

 救護室にて経過観察するも、左腕の振戦は持続した。

(ワクチン接種34分後)右腕も同様に振戦が出現した。

(ワクチン接種39分後)左右共に振戦は強く、力も更に入りにくいとのことから、別の病院へ搬送された。

 日付不明、事象の転帰は未回復であった

 報告医師は事象を非重篤と分類し、事象をワクチンに関連なしと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:患者は局所のけいれんを発現し、それは副反応と思われた。

 

○(令和3年11月26日)接種

▽17歳の男性

 病歴等:停留睾丸(継続中か否かは不明)、他院で手術済。

 11月26日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 接種後に発熱がみられたが、すぐに下がった。

(11/27~28日)患者は38度の発熱を経験し、その後解熱した。

 12月06日(ワクチン接種10日後)体育の授業中にこけて、左ヒザに血腫が出現した。

 その後、体幹四肢に点状出血が出現した。

 鼻出血を認めた。

 近医受診したところ、血小板が減少していた。

 12月07日(ワクチン接種11日後)当院を受診した。入院となった。

 12月08日(ワクチン接種12日後)骨髄機能不全、再生不良性貧血と診断された。

 その後も汎血球減少は継続して認められ、複数回の輸血が実施された。

 12月21日(ワクチン接種25日後)患者は造血幹細胞移植の目的で、他院へ搬送された。

 再生不良性貧血、汎血球減少の転帰は、未回復であった

 報告薬剤師は、事象を重篤(生命を脅かす)と分類し、事象とワクチン間の因果関係を評価不能とした。

 

○(令和3年11月28日)接種

▽16歳の女性

 病歴等:なし

 11月28日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 不明日(ワクチン接種後)口唇腫脹が発現した。

 全体が腫れているような印象があるが、左下部の腫脹が激しかった。

 口腔ヘルペスも疑った。

 事象は、ワクチンの使用後に発現した。

 事象の転帰は不明であった。

 

○(令和3年11月28日)接種

▽15歳の女性

 病歴等:予診票での留意点なし

 11月29日 女性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 12月06日(ワクチン接種7日後)黄疸眼が出現した。

 12月07日(ワクチン接種8日後)近医を受診した。

 骨髄検査と肝生検が行われ、自己免疫性肝炎の診断となった。

 入院した。

 肝炎発症後約2ヵ月、汎血球減少の進行を認め、患者は当センターへ紹介された。

 肝炎後、再生不良性貧血の診断となり、現在、血球減少は進行しており、最重症型となっている。

 再生不良性貧血、血球減少の転帰は、未回復であった

 報告医師のコメント:新型コロナワクチン接種後の自己免疫性肝炎の報告が散見されており、今回もワクチン接種から発症までの時間を考慮すると、関連があると考えられた。

 肝炎後に再生不良性貧血を発症することはよく知られていた。

 肝炎が改善傾向であったとしても、再生不良性貧血は最重症型であり、今後、造血細胞移植が念頭におかれていた。

 報告医師は、事象を重篤と評価し、事象はワクチンに関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 

○(令和3年12月2日)接種

▽49歳の女性

 病歴等:報告なし

 12月02日 女性患者はワクチン3回目接種を受けた。

(ワクチン接種25分後)動悸が出現した。

 患者は、意識が遠くなりそうな感じがあり、一瞬意識がなくなった

 自分で動くことができず、周囲に声を掛け座り込んだ。

 内科に運ばれ受診した。

 首の周囲から顔面に紅斑があった。

 点滴確保し、抗ヒスタミン剤を投与した。

 症状が軽くなったたので、自宅へ帰宅した。

 その後も、血圧が高めで脈拍数も90回/分くらいが続き、浮動感があった。

 頻繁に、下肢の脱力があり「ガクッ」となるため、力を入れていないと立っていられない感じがおさまらなかった。

 血液検査と心電図に特記事項はなかった。

 治療的な処置は、動悸、頻脈、無力症、異常感、紅斑、血圧上昇に対してとられた。

 12月20日(ワクチン接種18日後)事象の転帰は、未回復であった

 報告医師は、事象を非重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係は評価不能とした。可能性のある他要因はなかった。

 

○副反応検討部会(令和3年12月3日)接種後の死亡事例が1387人に増加。

⇒議事録

▽事務局

(心筋炎等の解析を改めて実施した結果、10代、20代の男性における一般集団と比べて、ワクチン接種後の心筋炎等の報告頻度が高いことが示されたため、添付文書を改訂し、心筋炎等を重大な副反応に位置づけることについて)

 コミナティ筋注及びモデルナ筋注の添付文書を改訂しまして、心筋炎等について重大な副反応と位置づけることとしてはどうかと考えております。

※なお、添付文書は改訂され、心筋炎等について重大な副反応と位置づけられましたが、心筋炎リーフレット令和4年8月まで変更なし

⇒審議の概要(厚労省HP)

(全体のまとめとして)これまでの報告によって(省略)引き続き安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

(死亡例の報告について)心筋炎関連の死亡事象については、引き続き注視が必要であるものの、現時点では、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、接種と疾患による死亡との因果関係が、今回までに統計的に認められた疾患もありませんでした。

 

〇厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A」コラム欄の記載に関する質問主意書(令和3年12月9日提出)

▽質問に対する答弁書(令和3年12月21日)

 内閣総理大臣 岸田文雄

 政府としては、ワクチンの接種により誘導される血清中の抗体は、最初の感染の場となる鼻や咽頭等の上気道表面における分布が少ないことから、ウイルスによる感染を予防する効果はそれほど高くないものと認識している。

 

○(令和3年12月13日)接種

▽50歳の男性

 病歴等:軽度脂質異常症、軽度慢性腎臓病(継続中)

 12月13日 男性患者はワクチン3回目接種を受けた。

(ワクチン接種2日後)38度台の発熱、ごく軽微な胸背部違和感を発現した。自然に解熱した。

 12月25日(ワクチン接種12日後)心筋炎、心機能障害、塞栓症が発現した。

 12月26日(ワクチン接種13日後)心房粗動が発現した。

 その後も断続的に心房粗動が出現した。

 1月07日(ワクチン接種25日後)心房粗動が持続し、発汗過多、血圧低下、易疲労感、倦怠感などが出現した。

 1月09日(ワクチン接種27日後)心房細動、心室壁運動低下、心房拡大、不整脈、白血球数増加、悪寒が発現した。

 患者は病院で緊急治療を受けた。

 心房期外収縮が多発した。

 1月18日(ワクチン接種36日後)事象の転帰は、未回復であった

 不整脈に対する心的外傷後ストレス障害、QOL障害を来している。

 報告医師は、事象を重篤(生命を脅かす/永続的/顕著な障害/機能不全)と分類した。

 報告医師は、事象がワクチンと関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:これまでにワクチン接種後の心筋炎や急性心筋梗塞、致死的不整脈などの報告があった。本症例も心房心筋炎による心房粗動の持続と推測され、心機能の低下、致死的不整脈、種々の塞栓症が合併する可能性が危惧された。

 

○副反応検討部会(令和3年12月24日)接種後の死亡事例が1431人に増加。

⇒審議の概要(厚労省HP)

(全体のまとめとして)これまでの報告によって(省略)引き続き安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

(死亡例の報告について)心筋炎関連の死亡事象については、引き続き注視が必要であるものの、現時点では、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、接種と疾患による死亡との因果関係が、今回までに統計的に認められた疾患もありませんでした。

 

○(令和3年12月24日)接種

▽48歳の男性

 病歴等:なし

 12月24日 男性患者はワクチン3回目接種を受けた。

(ワクチン接種約9時間後)突然のめまい、嘔気、ふらつきが出現した。

 脳梗塞を発現した。

 救急外来を受診し、検査を施行するも、この時点で明らかな病変は認められなかった。

 12月25日(ワクチン接種1日後)右半身麻痺、構音障害が発現した。

 再度検査を実施した。新規脳梗塞巣が認められた。

 顔面、上半身、右下肢の感覚障害(シビレ)が発現した。

 入院の上、治療、リハビリを実施し、現在も入院中である。

 事象の転帰は回復したが、後遺症ありであった。

 報告者は本事象を重篤(障害につながるおそれ/永続的な損害/顕著な障害/機能不全)と分類した。

 報告者はワクチンと本事象との因果関係を評価不能とした。他要因の可能性は無かった。

 報告者の意見:ワクチン接種との因果関係は不明である。しかし患者は年齢も若く、高血圧症など危険因子は全く有していない健康成人であり、ワクチン接種9時間後の発症である。以上の理由から、今回の脳梗塞発症に、ワクチン接種が何らかの影響を及ぼした可能性は否定できない。

 

○(令和3年12月24日)接種

▽56歳の男性

 病歴等:2回目接種後に水痘帯状疱疹による神経痛の疑い

 12月24日 男性患者はワクチン3回目接種を受けた。

 12月30日(ワクチン接種6日後)顔面神経麻痺を発症した。

 12月31日(ワクチン接種7日後)救命救急センターを受診した。

 検診し、高度麻痺と診断した。

 他に脳神経症状なく、各種検査で異常を認めなかった。

 水痘帯状疱疹ウイルス血中免疫が高値であった。

 1月04日(ワクチン接種11日後)再診し、顔面神経麻痺は改善を認めなかった。

 治療を継続している。

 事象の転帰は未回復であった

 報告医師は、事象を重篤(障害)と分類し、事象はワクチンに関連ありと評価した。他要因の可能性はなかった。

 報告医師コメント:今回も2回目接種後と同様に水痘帯状疱疹ウイルス再活性化による顔面神経麻痺が発症していることより、因果関係があると推測する。

 

○基本的対処方針分科会(令和4年1月7日)議事録

 オミクロン株に関しては、2回接種ではほとんど効果が望めないということがデータ的にはっきりしてきている。

 

○基本的対処方針分科会(令和4年1月19日)

⇒議事録

▽分科会長

 重症化リスクが、もうかなり明らかになって、若い年代はほとんど感染しても軽症で治る

 若者、特に50歳未満の人は重症化する率が極めて低い

⇒資料

 5歳以上11歳以下の小児へのワクチン接種を実施する場合、国内では12歳未満の感染による死亡例はなく、重症化リスクも低いと言われており、接種の必要性に疑念を持たれる方も多いことから、先行しているアメリカでの知見も踏まえ、ワクチンの効果や副反応について、より分かりやすく丁寧な情報発信を行うこと。接種を受ける努力義務及び自治体の勧奨義務については、慎重に検討を行うこと

 

○(令和4年1月18日)接種(令和4年2月3日)死亡

▽43歳の男性

 病歴等:なし

 1月18日 男性患者はワクチン3回目接種を受けた。

 1月20日(ワクチン接種2日後)パチンコ中に卒倒した

 心室細動が発現した。

 患者は心肺蘇生されながら、報告病院に救急搬送された。

 心臓カテーテルでは、有意な冠動脈狭窄は認めなかった。

 心肺停止が発現した。低酸素性脳症が発現した。

 低体温療法が行われた。

 1月24日(ワクチン接種6日後)脳幹反射のないことが確認された。

 2月03日(ワクチン接種16日後)脳死判定を行い、死亡の判断に至った。

 報告された死因は心停止、脳死であった。

 報告医師は、事象を重篤と分類し、事象とワクチンとの因果関係を評価不能とした。他要因の可能性はなかった。

<専門家による評価コメント(令和6年1月26日時点)>

 コメント無し

 

○(令和4年1月19日)接種

▽12歳の男性

 病歴等:報告なし

 1月19日 男性患者はワクチン1回目接種を受けた。

 腋窩痛、リンパ節腫脹が発現した。

 2月10日 男性患者はワクチン2回目接種を受けた。

 2月11日(ワクチン接種1日後)患者は、腋窩部の疼痛の再燃、頭痛を覚えた。整形外科を再診した。

 服薬にて経過観察を行うことが決まった。

 しかし、その後も腋窩部痛、頭痛が継続し、患者は学校への登校ができなくなっていた

 2月24日(ワクチン接種14日後)患者は接種医療機関へ受診した。

 頭痛は起床時に強かった。

 右リンパ節は圧痛の訴えがあり、日中を通して痛みの持続があった。

 患者は長期間の頭痛に苦しんでいたため、ワクチン接種の副反応も含め精査が必要と判断された。

 2月28日(ワクチン接種18日後)患者は当院小児科へ紹介受診となった。

 各種検査を実施したが、異常所見はなかった。

 薬が増量となり、経過観察となった。

 患者にはしばらく頭痛と付き合いながら、無理のない範囲で登校再開の説明を行い、終診となった。

 事象の転帰は未回復である

 報告薬剤師の意見:検査により器質的異常は認められず。ワクチン接種を契機に右腋窩リンパ節部の疼痛、頭痛が出現したことから、ワクチン接種の影響は否定できない

 

○医薬品第二部会 議事録(令和4年1月20日)ファイザー小児用ワクチン承認の可否等について

▽委員

 全員が多分聞きたいと思っていることで、誰も聞かないので聞きますが、今のオミクロンに対する効果というのは、多分データが全くないと思うのですけれども、これを現状打つメリットというのを国民の人に説明しないと、なかなか打ってもらえないのではないかというふうに思うのですが、その辺に関してはこの部会では議論する必要はないということなのでしょうか。

 これは承認だけして、使える人が使えるようになればいいというふうな議論でよろしいのかどうかを一応確認させてください。

▽機構

 免疫原性ですが、5~11歳での検討結果は得られておりません

 有効性につきまして、臨床試験データは、小児、成人とも得られておりません

▽部会長

 先生、お答えできることは以上のようです。よろしいでしょうか。

▽委員

 小児ですとほとんどの人が重症化しないというふうに言われているそういう状況で、打つメリットというのがどこにあるのだろうかという議論は、やはり常にどこでも起こっていることなので、それに対してこの部会で全く何も議論しないのはまずいのかなと思って聞いてみました。

 打てるという環境をつくるということに関しては、全く反対いたしません。

▽委員

 小児にも基礎疾患や重症化リスクを持っているお子さんたちはたくさんいらっしゃいます。その方を救う手だての一つがあるのかどうかという議論というのは必要だろうと思います。

 誰もが打つということではなく、そういう目的を持ったこのワクチンの承認であるべきだということは了解しております。

⇒しかし結果的には、5~11歳のすべての者に接種勧奨が適用されました。

 

○(令和4年1月20日)接種

▽30歳の男性

 病歴等:アレルギー性鼻炎(継続中か不明)

 1月20日 男性患者はワクチン3回目接種を受けた。

 2月26日(ワクチン接種37日後)口角麻痺が出現した。

 2月27日(ワクチン接種38日後)顔面神経麻痺も出現しため、救急外来を受診した。

 検査で病変は指摘し得ず。

 4月28日(ワクチン接種98日後)事象の転帰は未回復であった

 報告者は、事象(顔面麻痺)を重篤(永続的/顕著な障害/機能不全)と分類し、ワクチンとの因果関係は評価不能と判断した。他要因の可能性はBell麻痺の可能性であった。

 

○副反応検討部会(令和4年1月21日)接種後の死亡事例が1444人に増加。

⇒審議の概要(厚労省HP)

(全体のまとめとして)これまでの報告によって(省略)引き続き安全性において重大な懸念は認められないと評価されました。

(死亡例の報告について)現時点において、ワクチンとの因果関係があると結論づけられた事例はなく、3回目接種後の事例を含め、引き続き集団としてのデータを系統的に検討していくこととされました。

 

 

 vol.13時系列の内容は以上です。

 

 国の情報提供における「メリット」「ベネフィット」は、「個人」が「接種の的確な判断に資する」ための「分かりやすい」ものとなっているのでしょうか。

 あらゆる対象集団を一括りにした「接種のメリット>リスク」との情報提供は、適切と言えるのでしょうか。

 

 

 vol.14に続きます。

 

 vol.12はつぎのとおりです。