昨日は昨年末急逝した伯父の七七の忌明け法要でした。
伯父は満87歳でした。
わが親族で87歳の伯父が最高齢か?とえばそうではありません。
母は85歳。母の叔母は101歳。
その次が母の叔父の奥さんで98歳、母の従姉の大阪のおばちゃんは94歳。
ニーガタの親戚のおばさんは91歳、ニーガタの伯母が90歳。
その次が亡くなった伯父でした。伯父の奥さん87歳。
生まれてきた順番に、あの世に逝くとは限らないものです。
101歳の母の叔母は毎晩娘に
『マキちゃん、長いことお世話になりました。あんたをえらい目にあわせてます。
もう、明日の朝には居らんかもしれませんので、本当にお世話なりました。』と
お礼を言い眠りにつくようです。
そして翌朝『マキちゃん、昨日はヘンなこと言うてごめんね』と言うようです。
この会話が毎晩の日課のようです。
お陰様で一部の人を除いて痴呆の症状もなく、足腰こそ衰えて車いすのお世話になるときも
あるようですが、それぞれ御達者な方々ばかりです。
ありがたいことに我が親族では、そのようにそれぞれが穏やかな高齢者生活を送っている
わけですが、これが近所ではどうかというと、少々面倒なことが起きています。
先々週の三連休の初日の深夜、早めに眠った私の部屋の外で
忙しなく足を引きずる音で目が覚めました。
か細い声で『〇○○さん、えらいことや~・・・○○○さん~・・・えらいことや~・・・』』と!
夢なのか現なのか、ゆっくり覚せいしたわたくしは飛び起きて外に出ました。
母屋で何かあったのか?!と動悸が激しくなりました。
外に出て様子をうかがっていると母屋のほうは異常ありません。
隣のじーさんがヒョロヒョロと履物を引きずってうちの前を横切っていきました。
角を曲がって反対側の並びのご近所の玄関扉をたたいている音が聞こえてきました。
助けて~・・・たすけて~・・・っと、たたき起こされた近所の方が開けっ放しのじーさんの家に
声をかけて入っていました。もう1軒のたたき起こされたご近所の男性がじーさんを抱えて
じーさんの家に入っていくのが見えました。
じーさんはばーさんと二人暮らし、ばーさんに何かあったのかと思いましたが。
じーさんの家の中から最初に入っていった近所の方の声で
『おばさん、だいじょうぶだそうですよ!』と聞こえました。
わたくしを心配して母も玄関から出てきていましたし、
ましろも玄関のケージで怪訝な顔をしていました。
ベッドに戻りましたが、そんな風に起こされたのでなかなか寝付くことができませんでした。
翌日、隣の町内に住むじーさんの息子とはなしましたら、じーさんはマダラボケが出ていて
昼間は異常行動はないが、夜になると徘徊をするようです。
徘徊が始まるとばーさんの力ではじーさんを止めることができず、じーさんは外に出て行って
誰かに助けを求めるのだそうです。
息子曰く、じーさんは97歳、生き過ぎなんだわな。と・・・
生き過ぎっ!つったって、生き過ぎたからと、姨捨山に捨てに行けれる制度がるわけでもなく、
お迎えがあるまでどんな状態にせよ生きるしかありません。
人生いろいろ、生き方いろいろ、家族の手に負えなくなるような老後は避けたいとは
だれもが思っていることでしょうが、どうなるかは誰にもわかりません。
みんな一様に言うことは『迷惑をかけないように終わりたい。』です。
迷惑をかけないで終わりたいなんてきれいごとです、最期は大なり小なり誰かに迷惑をかけて
終わっていくものだと思っています。誰も棺に自分から入った人はいませんし、
火葬のボタンを自分で押して荼毘に付してもらった人もいません。
わたくしなんて、今のところおひとりさまですし、このままおひとり様だったら甥っ子に
迷惑をかけますので迷惑かけます~ボケるかもしれません~ヨロピク~♪と開き直って言います。
町内は高齢化率が高いです。朝、お迎えの幼稚園バスは1台も来ませんが、
デイサービスの送迎車は何台も来ます。
今は良い世の中です、他人様が自分の親の世話をみてくださるのですから。
ボケ防止のためのプログラムで過ごし、入浴も済ませてきてくれるなんてありがたいことです。
(このじーさんは太りすぎ)
高齢のわんにゃんのお世話はヒトとは違う愛おしさがあると思っています。
ヒトとヒト以外の生き物の何が違うのか???????
答えは謎。