夫は今も気にかけて下さる

友人達がいる

倒れ入院し5年になる


長い月日が経つのに、

未だ、私に連絡が入る

私の知っている夫の範疇外だ


その一人から、ある日

ショートメールが届く


゛今年はオリーブの実が豊作

で、業者にオイルづくりを依頼

し、少しだけどお分けしたい゛


それだけでも、嬉しかったが

後日届いた小包は

想像こえる大きさで

開けたら、新聞紙の緩衝材が

たくさんはいり、

真ん中に、オリーブオイル

厳重にコンポされ鎮座


そして、さつま芋が

ゴロゴロと出てきた


意外な贈り物に

胸があたたかくなった


夫とその方の繋がりも知らず

遠くからお見舞いに幾度も

お見え頂き

また、新聞記事の切り抜きを

送って下さったり

地元で採れる蜂蜜の大きな瓶

を送って下さったり

その恩恵を私が頂くことに


忘れた頃に、 

その方は、なんやかんやと

気にかけて下さる

私には出来ない心遣い


お礼の言葉の返信に

"演劇だけでなく、

素晴らしい思い出を

作ってもらいました。

昔話が出来ないのが悔しく

残念です"

と書いて下さる


会える時が来たら

私の知らない夫のことを

聞きたいと思う