タイトル 「天使の羽」 984 | 可愛い君に愛を囁きたい

可愛い君に愛を囁きたい

みぃたんと忍者たなかーず


「未練たらしいわね。


 別れた相手といつまでも」


 そうだ、母の言うことは正しい。


 私は未練たらしい。


「別れても友達でいたいと思ってるわけ」


 けしてそういうわけじゃない。


 心配なのだ。


 るいのことが心配でしょうがない。


 私のせいで落ちぶれていく姿を見てられない。


 みさきは首を横に振った。


「だったらやめなさい。


 黒岩さんはいい気がしないわ」


 なぜだろう、母に言われて思った。


 黒岩さんがそれで嫌いになってくれるなら、


 それでいいじゃないと思った。


「婚約してるのよ、染谷さん」


 私はやっぱり


 黒岩さんのことをなんとも思ってない。