タイトル 「天使の羽」 983 | 可愛い君に愛を囁きたい

可愛い君に愛を囁きたい

みぃたんと忍者たなかーず


 小春は急に真顔になった。


 そしてしばらく考え込んだ後、


 爆弾を投げ込んだ。


「そういえば、染谷さん、


 聞きたいことがあるんだけど?」


 母の質問返しだ。


 母は立場が悪くなると、


 相手の弱点を突いてくることがある。


 そうやってごまかす気なのだ。


 でも何を聞かれるのだろう。


 考えると心臓がドキドキした。


「年末のフィギュアの大会、


 須藤さんを見かけたけど、


 あなたたち、まだ会ってるの?」


 どうして、母がそのことを……。 


 ていうか、見かけたって、


 あの会場に来てたの?


 何、何、沙希ちゃんのことが心配で


 こっそり来てたの?


「あれは……、あれは、


 一度会っただけで……」


 みさきはシドロモドロになった。