タイトル 「天使の羽」 835 鈴音は練習するのも忘れて、 沙希と話を始めた。「沙希ちゃん、元気だった?」「元気だよ」「見に来てくれたんだ」「うん。頑張ってね、鈴ねえ」「そうだね、頑張るね、おねえちゃん」 沙希の笑顔にとろけそうだった。「練習しなくていいの?」 ひなたが鈴音に声をかけた。 と、6分間練習の時間が過ぎ去った。「しまった」と 鈴音は舌を出して見せた。 慌ててリンクから出た。