タイトル 「天使の羽」 836 鈴音は中途半端にしか 練習できなかった。「何してるのよ」 畠山コーチは呆れてしまった。 しかし鈴音が笑ってるのを見て、 少しホッとした。 沙希のおかげで、 鈴音の緊張が一瞬にしてとけた。「バカだね、ちゃんとやりなさいよ」 畠山は笑いながら、鈴音に言った。 逆に肩の力が抜けていいかもしれない。 やっぱりあの子、 何か持ってるのかもしれない。 畠山は沙希を見ながら、そう思った。