恋するリバウンド 14 | 可愛い君に愛を囁きたい

可愛い君に愛を囁きたい

みぃたんと忍者たなかーず

ブサイクのくせに!

自分がブサイクだってことに気がついてる?

隼人のやつ、退院してから、人の顔見るたび、


「よっ!ブス」って言いやがる。

どの面さげて、そんなセリフを吐いてやがる。

あんたのほうがブ男じゃないの。

あれ以来、会えば口喧嘩だ。

それを見て、乃亜はニヤニヤしてる。

「なんか、あんたたち最近、仲良しね」

バカじゃないの。どこが仲良しよ。

「やっぱ、付き合いなよ、隼人と。お似合いよ」

お似合い?

はあ?

自分が可愛いからって……。

隼人みたいなブサイク、ふらないでくれる。

好きになったのは確かよ。

でもあれは錯覚なんだから。

バスケット以外とりえのない陰険男。

「多分、まんざらじゃないと思うんだけどな」

乃亜はニヤついてる。

「私の感、当たるのよ」

乃亜の話を聞いてると、私と隼人が同レベルに感じる。

「きっと、隼人はココロのこと、気になってると思うよ。


幼馴染だから気がつかないんだって」

ぜんぜん嬉しくない。

あんなブ男にどうして私が振り回されるわけ。

「もう少しね、きっと」

ココロは乃亜のいい加減な予想に頭にきた。

「多分、あんたたち、付き合うよ」

「何言ってんのよ、バカじゃない」

あり得ない、絶対。

「隼人って、バナナマンの日村みたいじゃん」

「確かに似てるね」

乃亜はそれでもニヤニヤしてる。

「私の方が何倍も恋の経験があるんだから,


間違いないって」

「それって私がブス専って言いたいわけ」

人に恋しろって言っておきながら、相手は隼人なのかよ。

「私は面食いなんだからね」

好き勝手なこと……。

ココロは乃亜が一人盛り上がってるのが


気に入らなかった。

私は目が覚めたんだからね。

あんなブ男、好きになるわけないでしょ。

「ねえ、だから、そろそろダイエットしようよ」

結局それが狙いか、この女。

まあ、いいわ。私がどれほど面食いか見せたげる。

モデル並みのイケメンと付き合うんだから。

「分かったわ。二人でダイエット始めよう」

「ほんとに」

乃亜はココロの手を握りしめた。

「それってスイーツ通い、止めるのね」

「そうよ、今の今からダイエットよ」

どうせ、他の相手を探すにしても、


きれいにならないといけないしね。

こうして二人のダイエット大作戦が始まった。