タイトル 「天使の羽」 955 | 可愛い君に愛を囁きたい

可愛い君に愛を囁きたい

みぃたんと忍者たなかーず


「私、分かった気がする」


 突然、ひなたが叫んだ。


 沙希ちゃんはずっと


 誰かのためを思って生きてきたのよ。



初詣でも自分のために


祈ったりしなかった……。


でも自分の足で歩きたいと思った時、


天使が魔法をかけたのよ。



沙希ちゃんが自分の力で歩けるようにって。


みんなにバラ撒いてた天使の羽は今、


沙希の背中で羽ばたいている。


だから私たちはそれぞれの能力をなくしたのだ。



でも沙希ちゃんは言ったわ。


鈴音の背中に翼が見えるって。


「そう、鈴音はそれを感じてないだけで、


鈴音の背中の翼はきっと消えてないのよ」