タイトル 「天使の羽」 1017「で、あなたが産まれたでしょ。 その時、私はお父さんに 結婚してくれたことを感謝したわ。 じゃなきゃ、みさきに会えなかったでしょ。 もちろんひなただってね」 ひなたは自分の名前が出てきたことが嬉しかった。「あなたたちは私にとって、やっぱり宝物なのよ。 だから幸せになってほしいの」 母の本音を聞いた気がした。「つまり頑張れってことね、おかあさん」 ひなたは聞いた。「まあ、そんなとこよ」 母はよりを戻せと言っている。それは最大の後押しだった。