タイトル 「天使の羽」 977 | 可愛い君に愛を囁きたい

可愛い君に愛を囁きたい

みぃたんと忍者たなかーず


 みさきは呆れた。


 みんなは小春を守銭奴と感じるかもしれない。


 娘のみさきでさえ、


 小春をいい人とは言いがたい。


 しかし母は悪人じゃない。


 善人になれないタイプなのだ。


 偽善者ならもっとうまく立ち回るはずだ。


 母の善意は他人には理解されにくい。


 それは母がそれを格好悪いと


 思ってるからかもしれない。


 だからと言って、まっさらな善意でもない。


 そこが誤解されやすいところだ。


 でもみさきは信じていた。


 母は間違いは犯さない。


 悪いことは悪い、


 間違いは間違いと、


 自分の過ちさえ受け入れる人だと。


 だからきっと説得できると


 みさきは思っていた。