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- 第二の性 LE DEUXIEME SEXE/Simone de Beauvoir

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とにかく哲学書とは読んでも意味が全く分からない。
こんな本をスラスラと理解できるのは、
ちょっと馬鹿なんじゃないの。
「第二の性」という本が何がすごいかって、
それまで従属的だった女性の地位を高めたことだろう。
「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」
この言葉がこの本のすべてだ。
女は産まれたときから、女らしさを求められる。
そんな世の中にノーと言った。
今では当たり前のことになったのは、
この本の影響が大きいのではないだろうか。
女がおしとやかにして、男性に従うことを否定し、
それまで求められてきた良妻賢母的な女性感を拒絶した。
ちょうど田嶋 陽子や蓮舫みたいな女性像を良しとしたんだろうね。
男を負かすような強い女。
そして今でいう肉食女子みたいな男を従え、
自由恋愛を謳歌するちょうど叶恭子みたいな生き方を良しと
するみたいなお話なのだが。
自分自身もそういう生き方をし、
実質的な夫のサルトルの自由恋愛を容認し、
自らも自由恋愛を満喫した。
そしてサルトルとの関係は理想のカップルとして、
多くの人に崇められた。
でも実際自分の中で葛藤があったんじゃないだろうか。
それでもサルトルの浮気を黙認しなきゃいけなかったのは、
自分の思想に縛られたせいじゃないだろうか。
ああ、こんなことなら、あんな本出さなきゃ良かった。
そんなこと思ったりもしたんじゃないだろうか。
とにかくヨーロッパのモラルが低下したのは
サルトルやボーヴォワールのせいだな。
しかしこの本で女性の地位が格段に上がったことは間違いない。
だからヨーロッパの女は強い。
日本女性が欧米化して今強い女がかっこいいともてはやされるのも
世間がそれを良しとするようになったせいで、
元をたどるとこの本にたどりつく。
今男っぽく生きている女子が世間から批判されずにいられるのは
この本のおかげだ。
そういう意味じゃ革新的な本だ。