タイトル 「天使の羽」 939 | 可愛い君に愛を囁きたい

可愛い君に愛を囁きたい

みぃたんと忍者たなかーず


 翔太が出る次の試合までほとんど間がなかった。


 翔太は今月末かあ……と思った。


 オリンピックで確かに4回転ジャンプを跳んだ。


 しかし転倒した。


 自信があるかと訊かれれば、無い。


翔太は一瞬黙り込んだが、心をきめた。



「分かった、次のイタリアの世界選手権で


 4回転ジャンプを跳ぶから」

 

 その宣言に辺りからも声援が起こった。


「テレビで応援するね。だから約束だよ」


 上目使いでお願いされると、翔太は断れない。


「うん、約束」


 翔太は小指を差し出した。


 沙希と翔太が小指でつながった。


 すると二人の背中の翼が黄金色に輝いた。


 翔太の羽が力強く羽ばたいた。


 それは翔太の強い決意が


 湧き出しているかのようだった。