
ロンドン・フィルム・スクールで映画制作を学んだババク・ジャラリが監督を務め、2023年・第39回インディペンデント・スピリット賞でジョン・カサベテス賞を受賞したモノクロ映像でつづったインディペンデント映画です。
カリフォルニア州フリーモントのフォーチュンクッキー工場に勤めるドニヤは、アパートと職場を往復するだけの単調な日々。母国アフガニスタンの米軍基地で通訳として働いていた彼女は慢性的な不眠症に悩まされていた。ある日、フォーチュンクッキーに入れるメッセージを書く仕事を任されたドニヤは、新たな出会いを求めて、その中のひとつに自分の電話番号を書いたメッセージを紛れ込ませ、彼女のもとに、ある男性から会いたいというメッセージが届き…
やっていることは初期のジム・ジャームッシュとかアキ・カウリスマキの作品と同じだけど、主人公がアメリカに軍の通訳の仕事できたアフガンの若い女性というのが、現代的でオリジナルな作品でした。
アフガン女性だけど、中国のフォーチュンクッキー工場で働いていて、睡眠不足に悩み精神科に通い、ブラインドデートで出会いを期待するけど、ブラインドデート自体はうまくいかないものの、その道すがら、ちょっとした出会いがあります。
そのささやかな幸せ感がいい味出していい心地よい映画になっていました。