「ベイビーわるきゅーれナイスデイズ」に繋がる前田敦子主演のアクション「Seventh Code」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。

前田敦子の4thシングル「セブンスコード」のミュージックビデオから派生した2014年の黒沢清監督作品です。

「ベイビーわるきゅーれナイスデイズ」でアクションをする前田敦子を観て思い出したので観直しました。

 

東京で知り合った松永のことが忘れられず、ロシアのウラジオストクまでやってきた高山秋子。秋子は松永と再会を果たすものの、秋子のことを覚えておらず、「外国では人を信じるな」とだけ言い残して姿を消す。松永の後を追おうとした秋子はマフィアに襲われ、荷物も所持金も全てを奪われる。荒野に捨てられた秋子は何とかして街に戻り、日本人の斉藤が経営するレストランに職住を得て、再び松永を探し始めるが…

 

序盤は男を追いかけてウラジオストクまでやってきた無茶苦茶な女の珍道中を描く映画になるのかと思いながら観ていると終盤、一転して前田敦子主演のアクションサスペンスだったことに気づかされるという異色作品でした。

公開当時に観て以来ですっかり内容を忘れていますが「cloudクラウド」にも近いテイストで荒唐無稽なお話を黒沢清監督が楽しみながら作っている感じが伝わる作品です。

そもそもが前田敦子のソロデビュー曲のMVとして製作されていて物語はおまけみたいなものだけに自由度が高く、それゆえに妥協がなく全編ロシアロケだったりもして、後の黒沢清監督の海外で撮影する映画群の先駆けでもありました。

前田敦子とアクションといえばドラマ「マジすか学園」のスケバンアクションだったりはありますがガンアクションはこれがきっと初めてだったと思います。終盤の彼女のカッコよさは「ベイビーわるきゅーれナイス」の彼女の原型のように思えました。

久しぶりに観てもやっぱりなんか好きな作品でした。