麻婆豆腐が食べたくなるファンタジーだった「祝日」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。

「幻の蛍」の監督・伊林侑香と脚本家・伊吹一が再タッグを組み、富山県を舞台にした人間ドラマです。

14歳の奈良希穂は、優しかった父は亡くなり、母も姿を消し、中学に入ってからずっと一人暮らし。ある日、休校日なのに登校してしまった彼女は、何かに突き動かされるように校舎の屋上へ向かう。そして飛び降りようとした瞬間、何者かが希穂の手を掴む。その女性は自分のことを「希穂とずっと一緒にいた天使」だと名乗り、希穂は彼女と一緒に“人生最期の1日”を過ごすことになり…


ヒロインの境遇がなかなかにヘビーで、自殺したくもなるのも納得で、そこに天使が現れてほわんとしたファンタジーになる展開が真逆過ぎて凄いです。

ヒロインの子が少しずつ天使に心を開き、様々な人に出会い、天使は人になると1日で死んでしまうといわれ…と独自の世界観でゆるやかに物語は展開します。大きな事件は冒頭の場面が一番インパクトありますが、なんとなく少しずつこの作品に魅了されていきました。

拒食症気味のヒロインが夢に見た麻婆豆腐を実際に食べに行く展開を観ていたら滅茶苦茶麻婆豆腐が食べたくなったので今から作って食べようと思います。