何度観ても惚れ惚れする傑作ホラー「ぼくのエリ 200歳の少女 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。

ヨン・アイビデ・リンドクビストのホラー小説「モールス」を映画化した2008年の作品です。

 

友達のいない内気なオスカーは、隣の家に引っ越してきた不思議なエリに恋をする。しかしエリの正体は、人間の血を吸いながら町から町へと移り住み、200年間も生きながらえてきたバンパイアで…


久しぶりに劇場で観ましたがやっぱり半端なく大好きな作品です。自分が映画に求めるものがこの中にはぎっしり詰まっています。

残酷さと官能と美しさと切なさが連なり、自分を魅了します。初めて観たときに原作も読んで、映画では語られないエリと一緒にいたおじさんのこと、エリのルーツを知り、さらにこの作品を好きになりました。原作者自身が脚色しているから、長大な原作も2時間内に過不足なく盛り込んでいます。

ただ日本公開版では重要な秘密に関わる部分にボカシが入っているため、エリが言うことの意味がわからなくなっているのだけは残念。

キャスティングも映像センスも素晴らしく非の打ち所がありません。タイトルからちょっとネタバレしていたり嘘がありますが、なるべく情報を入れない状態で観るのがオススメです。