現在邦画しょってたつ監督たちの登竜門シリーズの「AI崩壊」入江悠監督版「くりいむレモン 魔人形」 | キネマ画報

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「AU崩壊」の入江悠監督が2007年に製作した兄妹の禁断の愛を描く「くりいむレモン」実写版シリーズ第7作です。

 

恋人の翔子が交通事故により脳死状態となり立ち直れないままのフリーライターの流太。彼に行方知れずの著名人の追跡取材依頼が来る。それは医学部の同期で親友でもあり翔子の兄・和人で、和人は医療事故を起こして姿を消していた…

 

妹萌えソフトエロシリーズで「AI崩壊」以前にAIをモチーフしたSF世界をやっている入江悠監督はなかなかにどうかしています。

事故で植物状態になった妹をAIによって再び人格を取り戻そうとする。翔子のお兄ちゃんはマッドサイエンティストになっています。2007年時点ではまだ未来の技術であったAIをモチーフにしている点でも入江悠は「SRサイタマノラッパー」で2009年に注目される前のこの作品から見てももともとSF志向が高い監督だったことがわかります。

たぶん「くりいむレモン」のタイトルに惹かれて観た人にはエロくなくてがっかりかもしれませんが、入江悠監督ファンには興味深い内容です。

このシリーズ1作目を「1秒先の彼」の山下敦弘監督が担当したのを筆頭に、「まともじゃないのは君も一緒」の前田弘二監督、「愛なのに」の城定秀夫監督らも監督しているのでエロシリーズといえどなかなかあなどれない人選になっています。