ちょっと令和とは思えないバブル期みたいな業界が登場する「女優は泣かない」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。

CMディレクターでテレビドラマの監督・脚本も手がける有働佳史の長編初監督作品です。

 

スキャンダルで仕事を失った女優の園田梨枝は、密着ドキュメンタリー撮影のため10年ぶりに帰郷する。しかし現れたのはテレビ局のバラエティ班ADである瀬野咲だけで、2人だけの撮影が始まる。できるだけこっそりと撮影したい梨枝の気持ちをよそに、小さな町では噂が広まり、撮影のことを内緒で帰郷している彼女の存在が家族の耳にも入ってしまい…


びっくりするくらい古くさいテレビマンが登場する映画でした。コンプライアンスにうるさい現代にあんなヤラセを今どきやれば会社がつぶれるくらいの不祥事になります。

女優の10年ぶりの帰郷を追うドキュメントを制作する内容なのに密着するディレクターは女優のことを何もリサーチしていないし、あんな台本の企画が通るわけありません。

そんなひどいディテールでうすら寒いコントが展開する前半といい泣かせにいく臭い後半といい本当に古くさい作りでよくこれが令和に制作されたなあと思いました。