魔夜峰央のギャグ漫画を実写映画化して話題を呼び、興行収入37.6億円の大ヒットを記録した「翔んで埼玉」のシリーズ第2弾です。
麻実麗率いる埼玉解放戦線の活躍によって東京都民に虐げられていた埼玉人は自由と平和を手に入れた。麗は「日本埼玉化計画」を推し進め、埼玉県人の心をひとつにするため、越谷に海を作ることを計画し、白浜の美しい砂を求めて和歌山へと向かう。そこで麗は、関西にもひどい地域格差や通行手形制度が存在しているのを目の当たりにし…
今回はメインの舞台が近畿になって、ヒロインも二階堂ふみから杏にチェンジしたのかというくらい二階堂ふみの出番が激減していましたが、面白さで言えば前作以上でした。
埼玉の越谷にビーチを作るため、和歌山の白浜へ白砂を求めて千葉から船で向かうと麗が滋賀県解放戦線の桔梗魁と出会い、大阪府知事の悪行を聞かされ共闘を誓う展開でほぼほぼ大阪、兵庫、京都連合と滋賀、和歌山、奈良連合の戦いの物語が展開します。その戦いぶりは戦国絵巻さながれであり、ケンミンギャグ満載で期待を裏切らない面白さです。ゆりあんがウンパルンパみたいになって登場したり、独自の世界観が展開し飽きさせません。新喜劇のギャグもいい感じにまぶされていてそのバランス感覚の良さに圧倒されます。
百美の残る埼玉では武蔵野線を作る交渉と熊谷で埼玉県の大綱引き大会が展開され、浦和と大宮が一触即発という状況。
麗の知られざる過去も明かされ、やがて埼玉と近畿で展開する物語が一つになるクライマックス。
そのSF的なガジェットによる盛り上がりとケンミンネタの絶妙さでなぜか涙が溢れる見事な映画でした。海外の人には普通にディストピアSFとして見える作品かも。