劇場版に続きシーズン1をAmazonプライムで全話観てみたら…「沈黙の艦隊」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。

かわぐちかいじの名作コミック「沈黙の艦隊」を、大沢たかおが主演のほかプロデューサーも務めて、「ハケンアニメ!」の吉野耕平監督により実写映画化した作品です。Amazonプライムでドラマ版のシーズン1を全話観ました。

 

日本近海で、海上自衛隊の潜水艦がアメリカの原子力潜水艦に衝突して沈没する事故が発生する。全乗員76名が死亡したとの報道されるが実は全員が生存しており、衝突事故は日米が極秘裏に建造した日本初の高性能原子力潜水艦「シーバット」に彼らを乗務させるための偽装工作だったが艦長の海江田四郎はシーバットに核ミサイルを積み、アメリカの指揮下を離れて深海へと消える。海江田をテロリストと認定し撃沈を図るアメリカと、海江田と因縁を持つ深町洋が館長を務める海自のディーゼル艦「たつなみ」はアメリカより先に捕獲するべく追うが…

 

劇場版はかなり不満が残る仕上がりでしたが、8エピソードあるドラマの序盤だけだったので当然だったという感じです。シーズン1を全話観れば映画で中途半端だったドラマもアクションもサスペンスもしっかりと堪能できます。

原作を全て読んでいますが全然覚えていないのでどこまで原作に忠実なのかはわかりませんが、かなり忠実なのではないかと思われます。その根拠はここで描かれるアメリカ像が原作連載時の世界の警察としてあらゆる紛争に口を挟んでいたころのアメリカな感じがするから。現在のアメリカにそんな影響力もなく、ウクライナやガザは放置されっぱなしなのだから。

そんな現代性とのズレを忘れて純粋にドラマとして観るとアメリカと日本と独立国家やまとの核兵器を積んでいるかもしれないという強みを使った政治的なパワーゲームとアメリカ第七艦隊と海上自衛隊とやまとのバトルと見どころ満載で飽きさせない仕上がりでした。

そんな中、笹野高史演じるお飾り総理が自分の考えでアメリカとやまととの関係をどうするか決断していく姿に一番ドラマを感じました。

残念な点はそんなにないですが、外国人キャストが日本人キャストの豪華さに比べるとかなり見劣りするところくらい。

シーズン2はあるのか?ないのか?あれば絶対に観たいと思います。劇場ではなくAmazonプライムで。