ロッキーがヒーローになりながらも厳しい現実を味わうスタローン監督作「ロッキー2」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。

シルベスター・スタローンが自ら監督も兼ねた1978年製作のシリーズ第2作です。BS松竹東急で観ました。

 

チャンピオンのアポロとの一戦で負けはしたもののその健闘ぶりで一躍その名を知らしめたロッキーだったが眼のダメージから医者にボクシング続行を止められる。恋人エイドリアンと結婚したロッキーは義理兄ポーリーの精肉工場で働き始めるが業績不振によりリストラされる。そんな中、アポロから再戦の話が舞い込み…


序盤はアポロ戦の振り返りとその反響で、いろいろチヤホヤされる様が描かれ、中盤は目のダメージでボクシングを一旦離れたロッキーは実生活でまともに定職に就けない現実にさらされる姿が描かれます。

ボクシングをしていないロッキーのぼんくらさがなかなか凄いです。

一方、アポロは勝ったのに世間から八百長だの言われてロッキーとの再戦に執着していきます。

後半は対アポロのトレーニング。ミッキーのアイデアでサウスポーをやめて右ききにしようとしたり、鶏を追いかけて足腰鍛えたり、泥臭いトレーニング。対するアポロはきれいなジムでトレーニング。

しかし、ロッキーの目を心配するエイドリアンから反対され、さらにエイドリアンは難産で…と前半のぬるさから一転シリアスに展開していきます。

スタローンは「パラダイス・アレイ」に続く監督2作目ながら、実に巧みにドラマを盛り上げていきます。

後半のトレーニングシーンの町中を子どもたちをひきつれて走る場面とか高揚感が凄いです。

試合もまた壮絶でロッキーはノーガードでアポロから打たれまくります。早々にダウンを2度奪われますが、15ラウンドまで戦い抜きます。最後のラウンドは壮絶な打ち合いとなり、ダブルダウン。なかなかこんな無茶苦茶な試合ないと思います。

とはいえ映画としては大盛り上がりなラストでした。