「座頭市物語」の三隅研次監督が柴田錬三郎の原作を映画化した1965年の作品です。
斑平は中老の母と犬との人獣交婚の犬っ子と蔑まれる疎外者だった。
花造りの名人でありながら、健脚と居合を見込まれた彼は、お家改易を狙う幕閣が放つ公儀隠密を斬るよう命じられるが…
「眠狂四郎」シリーズの原作、脚本、監督、主演というとピカレスクでエロティックで奇天烈な時代劇を期待してしまいますが、この作品は差別されて育ち、人斬りに利用され、仇討ちだと命を狙われる救いのない青年の物語で、陰のある雷蔵にははまり役には違いないけど、陰鬱過ぎるお話でした。
そりゃヒットしないよなと納得。