「家族ゲーム」の森田芳光監督が初めて撮ったロマンポルノはケンちゃん主演「(本)噂のストリッパー」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。


「家族ゲーム」の森田芳光監督が1982年に製作した初ロマンポルノ作品です。

浦安のストリップ劇場でグロリアというストリップ嬢に一目惚れした洋一は、グロリアに入れあげ劇場に通うが全く相手にされず。やがて洋一には恋人が出来てグロリアのことを忘れていった。一方、グロリアは劇場で照明担当として働く照一とは肉体関係にあり、洋一はグロリアの新たな出演劇場を照一に聞く。その劇場ではグロリアがまな板ショーをやっていて…

ロマンポルノとは思えないあっけらかんとした明るいオープニングに驚かされます。
グロリア役が岡本かおりで、洋一役は昭和の子ども向け人気ドラマ「ケンちゃん」シリーズの宮脇康之なのにびっくりです。

グロリアよりグラマラスで愛してくれる恋人が出来た洋一が恋人と別れて、グロリアとのまな板ショーに臨む。グロリアは洋一の愛の言葉もスルーして、淡々とステージをこなす。もちろん彼の上にも跨がり腰を振る。
洋一の次には照一がステージに上がり、グロリアと交わる。それを見る洋一。
ステージ中に流れる昭和の甘やかなポップスが切なさを高めます。
森田芳光はロマンポルノでも独自性を見せながら、きちんとロマンポルノな感情を画面に焼き付けていました。
これもまた紛れもない傑作でした。