黒澤映画常連女優が全裸に!ハリウッドの名監督が作った実録南海の孤島NTR映画な「アナタハン」 | キネマ画報

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「モロッコ」のジョゼフ・フォン・スタンバーグ監督が戦後初めて製作した第二次世界大戦末期から戦後に起きたアナタハン事件を日本で映画化した1953年の作品です。

1944年6月、サイパンへ物資補給に向かった五隻のカツオ船がマリアナ海峡で敵襲を受け、わずかな軍人と船員がアナタハン島にたどり着く。島には日下部という男が恵子という他の男の妻だった女と二人きりで残っていた。漂着した男たちは島で墜落機を見つけ、そこで2丁の拳銃が手に入ったことから恵子を巡る殺し合いに発展し…

オープニングのタイトルバックが水の中を泳ぐ金魚なんですが金魚が文字の手前を泳いだりしていて凝ってます。
日本のヌード解禁は1956年の「女真珠王の復讐」だそうですが、この作品ではすでにヒロインの根岸明美が入浴シーンで全裸になっていてびっくり。ちなみに彼女は後に黒澤映画の常連になっています。日下部に暴行される場面では胸のアップまであります。海の岩場では遠目のヘアまで見える全裸フルショットも。なんと根岸さんはこれがスクリーンデビュー作品。
兵隊役には「ウルトラセブン」のキリヤマ隊長役でおなじみの中山昭二もいます。ここでもわりとリーダー格にのしあがっていきます。殺されちゃうけど。
兵隊たちはココナッツでお酒作って宴会したりして楽しそうです。食事もでかいロブスターとかタコとか美味しそう。
後半の恵子を巡る殺し合いもなかなかサスペンスフルで今観てもなかなか面白い作品でした。
さすがデートリッヒと名コンビだったスタンバーグ監督って感じです。
公開当時はモデルになった本人が出演した作品が競作になりコケたとか。面白いのにもったいない。