意外なほどにさわやかなエンディングにびっくりだった「ザ・レ○プ」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。


「サード」の東陽一監督が落合恵子の原作を映画化した1982年の作品です。

深夜家路を急ぐ矢萩路子は顔見知りの中古車販売店のセールスマンの谷口から声をかけられる。家まで送るという言葉を振り切り帰宅を急ごうとすると背後から襲われ…

暴行されてから5日後に警察に通報して、容疑者は逮捕されるけど、犯人は合意の上での行為であると主張。ヒロインは裁判で過去の男性関係を弁護側からあけすけに語られ、さらに傷口がひろげられていく様が描かれています。
男でも観ながらヒロインに肩入れしていくと思います?そして、登場する男たちがみんなクズで男って最低だなと思います。
「蒲田行進曲」でブレイクする直前の風間杜夫が恋人役でけっこうな大役でした。
田中裕子は前年に映画「北斎漫画」ドラマ「想い出づくり。」で注目を浴びたあとの待望の主演作品。
言うまでもなく田中裕子の演技は見事です。
裁判の過程で弁護側に酷い想いををさせられながらも最後は意外なまでのさわやかさでした。こっちは裁判が論告求刑までしか描かれず判決までいかないところで終わりもやもやしっぱなしなのに田中裕子はシャワー浴びてすっきりして終わります。
キャストも内容も空気感も見事なまでに80年代感に溢れていました。
タイトルからエロ目当てで観る人も多いと思いますが、ぜんぜんエロくないので注意!