小松菜奈がお焼香食べておしっこもらして胡桃オナニーするホームドラマだった「さくら」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。


「無伴奏」の矢崎仁司監督が西加奈子のベストセラー小説を映画化した作品です。

長谷川家の次男薫は年末に実家へと向かう。兄の一は2年前に自殺で他界し、兄の死をきっかけにバラバラになった家族を繋ぎ止めようと幼い頃の記憶を思い起こしていくが…

大阪に住む家族の話でみんな関西弁だけど、全く関西の空気がない作品だと思ったら山梨で撮影された作品みたいです。
さくらは家族の愛犬の名前でした。
兄弟と妹、両親が仲良しな家族が長男の事故をきっかけに崩壊していくホームドラマで、吉沢亮演じる長男がずっと死亡フラグ立っていて、小松菜奈演じるそのお兄ちゃんを好きすぎる妹は兄の葬儀でお焼香を食べたかと思ったらおしっこをもらし、それを加藤雅也演じる女装のおっさんが連れていくというなかなか強烈な場面のあとに兄の部屋で兄との思い出の胡桃でオナニーをするというさらに強烈な場面が展開します。でもエロくはないです。
ヒロインではない小松菜奈はめちゃめちゃ楽しそうに妹を演じていて、次男の北村匠海はいつもの暗い感じでした。
かなり異常なホームドラマでしたが監督が矢崎仁司とわかり妙に合点がいきました。妹と同級生との同性愛的なつながりは矢崎監督の「風たちの午後」のヒロインたちを思い出すし、「三月のライオン」では兄妹の恋愛的な関係を描いていたし。フェラーリ役の俳優は「三月のライオン」の兄役の俳優の甥だと知ってびっくり。
まあ大コケしそうな映画だけど、嫌いじゃないです。