「デストロイ・ヴィシャス」の島田角栄監督が広島・尾道を舞台に描く2015年公開のコメディ作品です。後藤まりこさん目当てで観ました。
チンピラの岡田はあるトラブルから組から逃げ出し、巡業中の見世物一座に匿ってもらう。一座の若い娘舞に惹かれて行くが…
後藤まりこ初主演作品という触れ込みでしたが、川本三吉という俳優が実質主演でした。
DJ後藤まりこと対バンが多いクリトリック・リスのスギムやベテラン大道芸人のデカルコ・マリイなど、ライブを観たら衝撃を受けること間違いなしの優れたパフォーマーを全くの無能な俳優に見せていて、ある意味凄い演出の作品です。
エンドロールでえっ！あの人が出演に気づく人もいたほど。森若香織とか若いときに好きだったのに全然わからなかった。
一応コメディっぽい内容ですが、過激には程遠いリミッターかかりまくりなエログロバイオレンスばかりで真夏の水溜まりくらいなまぬるい作品です。
血飛沫とか宇宙人のCGとか使い方がとてもひどくてうんざりします。
こんなのパンクでもなんでもありません。パンクは技術がなくても気持ちで刺さるものですが、この作品からは演者に対するリスペクトもなく、出演者のファンでもかなりの苦行です。
ここに大挙して出演しているアーティストのファンにとっては完全に踏み絵といえる内容かと思われますので、それでも興味ある人はAmazonプライムで追加料金なしに観られる今が観るのにはベストタイミングかも。