1970年に日本でこんなに素敵なゴシックホラーが作られていたとは「幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形」 | キネマ画報

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カルト怪奇シリーズ「血を吸う」シリーズ第1弾となる1970年の作品です。Amazonプライムにあったので観ました。

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日本映画としては異色のゴシックホラーで、イギリスのハマープロの作品を参考に製作されたそうです。
恋人たちが怪しい洋館に来て恐怖体験をするというベタな設定がまずワクワクします。
娘の出生の秘密や土葬したなどのエピソードが小出しにされ、サスペンスも高まります。
ショックシーンは極めて少ないですが、それでも恐怖映画を観たという手応えはしっかりあります。
事故で亡くなったはずの娘が吸血鬼役で金色の瞳が印象的です。
洋館に和装の母とかいかにも日本のゴシックホラーで楳図かずおの昔の怪奇漫画風でもあります。
ロケーションも撮影もスタイリッシュで当時の日本映画としては異色かも。
せむし男風の高品格のハマり方が半端ないです。
「血を吸う」シリーズは岸田森の吸血鬼が登場する2作目、3作目が有名ですが、シリーズ化のきっかけになっただけあり、1作目もクオリティが高いです。