こうの史代の漫画を片渕須直監督がアニメ化し2016年に公開されロングランヒットを記録した作品に30分以上の新たなシーンを加え再構築したロングバージョンです。
昭和19年、広島県呉市に嫁いだすずはオットー周作とその家族に囲まれ新たな生活を始める。戦況の悪化で生活に困窮するが工夫してしのいでいく。ある日、遊郭のリンという女性と知り合ったすずは呉で初めてあった同世代の女性の彼女と心を通わせて行くが…
2時間48分まったくダレることがない作品でした。
前作では描かれなかったリンさんがらみの場面がかなり増え、すずと周作とリンさんの三人の関係がしっかりと増えて作品全体の印象もかなり変わりました。
しかし、もう始まってすぐ泣きそうになり、前半は笑いがいっぱいで後半は一転して涙が止まらないほどでした。
長いけど、テンポも早いし、メリハリもあり全く時間を感じさせません。
絵が魅力的でのんさんのすずさんがひたすら可愛くて、だからこそ戦争の惨たらしさが深く印象づけられます。
やっぱり戦争というものがいかに愚行であるかを伝えるにはすぐれた作品が必要だと痛感しました。
それにしてもこんなに傑作なのに上映館が少な過ぎます。これこそ全国のシネコンで一斉上映すべき作品だと思う。
