ロシアンホラーの名作だけど、昔話みたいに牧歌的だった「妖婆 死棺の呪い」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。


ロシアの文豪ゴーゴリの短篇「ヴィー」を原作にしたファンタジーホラーです。

中世ロシア、クリスマス休暇となり神学生のホマーは仲間二人と故郷に向かう。その途中、ある小屋に立ち寄り宿をとる。
その夜、老婆が彼の背に飛び乗り、彼が老婆を打ちのめすといつの間にか若い女性に姿を変えていた。
ホマーはコサックの地主に呼ばれ、若くして亡くなった娘の為に三晩祈祷をあげるように命じられ…

冒頭に紹介されるゴーゴリの「出来るだけ民話風に描きたい」という言葉通り、ミュージカルみたいに歌う場面があったりして昔話風でした。全体的に全然ホラーじゃなくてびっくりです。
あの死棺が登場しても美女が円陣に入れないよ的なパントマイムしてぐるぐる回るのがなんだかかわいいし、棺桶もアラジンの魔法のじゅうたん並みに優雅に飛びまわります。
伝説のロシアンホラーというよりいとおしくなる民話映画でした。