2回観たけど、東京を思い切り破壊したいだけの映画に思える「パシフィック・リム アップライジング」 | キネマ画報

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ギジェルモ・デル・トロ監督の2013年のSF映画の続編です。監督はドラマ「スパルタカス」のスティーブン・S・デナイト。前回IMAX3Dで今回は普通の字幕版で観ました。

カイジューとイェーガーの激戦から10年、環太平洋防衛軍は新たなイェーガーが開発し、若きパイロットを育成していた。
ペントコスト司令官の息子ジェイクは優秀なパイロットだったが軍を離れ違法転売に手を染めていた。
そんなある日、彼は小型イェーガーを自作する少女アマーラと出会う。
逮捕されたジェイクは無罪と引き換えにパイロット訓練生の教官をやることに。
その訓練生の中にアマーラの姿も。
中国のシャオ産業は無人イェーガーの開発を進め、マコに推薦をとりつけ実用化を目指していた。
その御披露目の場に所属不明のイェーガーが現れマコは命を落とす。
アマーラはそのイェーガーがシャオ産業により作られたものだということを突き止める。
さらに無人イェーガーが獣化し暴走。
その原因はシャオ産業の開発者になっていたニュートが無人イェーガーにカイジューの脳を載せていたからだった。
ニュートはカイジューのプリカーサーとシンクロし過ぎてプルカーサーに脳を支配されていた。
ニュートはついにカイジューを封じていた海底の裂け目を開いてしまい3体のカイジューが東京を襲う。カイジューの目当ては富士山のレアメタルだった。
ジェイクは訓練生を率いてカイジュー退治に出撃するが…

前作と同じキャストもけっこう出ていたりもしますが、冒頭からエンドロールまで前作とまったく様子が違ってました。
監督のインタビューを読んだらゲーム風にしたと。だから自分には合わなかったのかも。
デル・トロみたいにやりたいことやり放題感がなく、前作の世界観でちゃんと作るぞという感じでもなく、なんかクライアントに応えました感があり楽しんで作ってる空気があんまりない。
何より前作のキャラの扱いが酷すぎます。
ジェイクの姉のような存在のマコを何の見せ場もなくあっさり中盤で殺すとかありえません。
さらに前作のコメディリリーフだったニュートを一番の悪みたいにするのとか許すまじ。
真剣佑は俊足のセイバーアテナのパイロットだけど号令くらいしかセリフがなくて影薄過ぎでした。
新キャラは新キャラで大半の訓練生はまともなセリフすら与えられず後半の東京バトルでイェーガーに乗り込むもイェーガーの見せ場がなくただただ東京を破壊するばかり。
全く東京の人たちのことなんか考えなしに破壊の限りを尽くします。
シャオ産業が諸悪の根元なのに終盤で訓練生より活躍する女社長にはひたすらイライラさせられます。
ジェイクのキャラも同僚のイーストウッドの息子もなんかぬるすぎるし、イェーガーにしても特性がなく、ただただ暴れているだけで盛り上がりに欠けます。
相変わらず東京の描写が適当で東京が富士山麓にあります。
もうちょいディテールに愛が持てなかったのか?
話は変わるけどプリカーサーって北朝鮮の怪獣映画「プルガザリ」(漢字で書くと「不可殺」)が由来なんだろうか?