【朗報】続編もすでに撮影中!安川悪斗&監督トークショー@名古屋が神イベントだった「がむしゃら」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。


公開初日に観た「がむしゃら」を安川悪斗さんと高原監督のトークショー観たさにまたシネマスコーレに観にきました。

映画は1週間あけず2回目の観賞でしたが、基本的にドキュメンタリーが大嫌いな自分が2回目にもかかわらず全然飽ないすごく面白い作品です。

きっと個人的には今年1番好きなドキュメンタリーになると思います。

映画の感想は先週書いたのでトークショーについて書きます。

トークはまず高原監督の謝罪からスタート。

何についての謝罪かと思ったら、舞台あいさつの場所を間違えてシネマテークに行ってしまったことについて。(シネマテークとシネマスコーレは名古屋の二大ミニシアターなので間違えやすいかも)

テークのスタッフには上映時間に間に合いますかと心配されつつ、テークのチラシを渡されてスコーレに来たそうです。

いきなりの失敗談で客席もあったまったところでこの映画が出来たいきさつを二人で語りました。

舞台のレスラー役で愛川ゆず希と共演し、スターダムにスカウトされた安川さん。
まずスターダム初の後楽園大会を誰かを誘って観に来てと言われ、思い出したのが高原監督だったと。

高原監督は日本映画学校で女優を目指していた安川さんの講師で、仲間を家に呼んで飲み会をやってはプロレスをみんなで観ていたそうです。

高原監督は猪木世代で新日をきっかけにプロレスファンになったとか。

で二人で観に行ったスターダムの後楽園大会に二人とも感動。

安川さんはスターダムの練習生になり、監督は安川さんのデビュー戦からいくつもの試合を観て、安川さんの過去もひっくるめて映画にしたいと安川さんに提案したと。

私の話なんて面白くないですよ~という本人を押し切り、撮影をスタート。

監督は過去のつらい思いをした場所に連れ出して撮影しながら、つっこんだ話を聞けなかった自分はドキュメンタリー監督としてはダメかもしれないけど、これが俺の距離感なんだと力説。

これは自分の感想ですが、この距離感こそが、この映画のあたたかさ、温度になっていると思いました。

辛い過去を暗くなりすぎず一生懸命自分の言葉で伝えようとする安川さんの姿を引き出せたのは、安川さん曰く親戚のおじさんそっくりな監督だからこそです。

安川さんはこの映画を作るにあたり、監督にひとつ条件を出したそうです。

それは自分が回復するきっかけとなったフリースクールで上映をすること。

中学でいじめにあい壊れてしまった安川さんはこのままではいけないと、高校3年のとき、父の東京転勤についていき、学校が変わったことで学級委員長になるまでに生まれ変われたそうです。

二人の目標は47都道府県での上映。
フリースクールはまず母校での上映が決まっているとか。

ブルーレイで上映出来る環境があればどんどん出張するそうです。

お客さんからの自分をさらけ出すことに抵抗はなかったか?という問いに安川さんは一番怖かったのは両親に見せることだったと。

その詳細は先週の本人のブログに書いてあります。

監督は2月の世Ⅳ虎との試合で大ケガした安川さんの病室に親戚のおじさんのようにつきそい、安川さんのお母さんとも話したそうです。

安川さんのお母さんは監督に娘はすごいんですかと何度も聞き、すごいんですよと答えたと。

お母さんは映画で初めて知ることもあったそうです。

怪我で目の見えない安川さんの代わりにブログのコメントとかをお母さんが読んで聞かせていたそうです。

実は監督はその病院ですでに「がむしゃら」の続編の撮影を始めていたそうです。

これは楽しみ。

と同時に監督はわいせつかアートかで裁判になっていたろくでなし子の撮影もスタートしているとか。こちらは完成は2年後ぐらいとか。

舞台あいさつの安川さんは悪斗とはまるで別人でなんかふわふわした可愛い人でした。

安川さんはやっぱり女優なんだなと実感。

安川さんの女優業に対する質問もありました。

現在は週5日はトレーニングしているので、舞台をやるのは無理とか。

前に1度プロレスと平行して短い舞台をやったそうですが、プロレスと舞台は別物だし、舞台は時間をかけて作り上げるものなので、時間的にも無理だし、どちらにも失礼になると。

そして、リングでは演技出来ないと言いました。リングでは素が出てしまうと。

映画の悪斗とトークショーで見る本人は別人でした。

またアクション女優はどうかという問いに1日にアクション1シーン撮るとかなら大丈夫と。ちなみにアスファルトの上でもドロップキックは出来るそうです。

あと印象的だった話は安川さんは目標を作るのが大好きだと語ったこと。

プロレスに入門し、プロテスト合格、ゆずぽんに勝つ、チャンピオンになる…目標があるから頑張れたという話。

高原監督が安川さんに興味を持ったのは初舞台をきちんとこなしたあと、自己紹介でしゃべれなくなっていた彼女がなんか気になったそうです。

安川さんはその映像をDVDで観ると恥ずかしいぐらいキョドっていたと回想。

安川さんはまだ歩くときには杖をついているのが痛々しいですが、試合でめちゃめちゃ腫れていた顔はすっかり元の可愛さを取り戻しています。

安川さんには「がむしゃら2」やプロレス巡業で再び名古屋に来てもらいたいものです。

今回のトークショーもすごくいいイベントだったので、ぜひ全国展開すべきです。

最高でした。

お二人は夜行バスで帰ったとか。
お疲れさまでした。