ケイト・ブランシェットが街中で独り言を言う壊れた女性を熱演してオスカーゲット「ブルージャスミン」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。



今年のアカデミー主演女優賞受賞作です。

最近はウディ・アレンをスルーしまくりでしたが、ケイト・ブランシェットのオスカー演技を観るために来ました。

ジャスミンは投資詐欺をしていた夫ハルの逮捕で文無しになり、セレブ生活から一転し二人の子を持つシングルマザーの妹ジンジャーの家で居候生活を始める。

歯科医の事務の仕事を始めて、パソコンスクールに通いパソコンでインテリアデザイナーの資格取得を目指す生活をスタートするも、歯科医に交際を迫られ仕事を辞めてしまう。

やっぱり人生には男が必要と思ったジャスミンはパソコンスクール仲間のパーティーに妹を連れて参加する。

そこで妻に先立たれた外交官のドワイトと知り合ったジャスミンは身分を偽り、彼と交際を始めるが…

夫の投資詐欺に目をつぶりセレブ生活をしていたジャスミンが夫の浮気発覚をきっかけに転落人生を歩むようになり、精神も病んでしまう。

かつて詐欺で騙した妹の温情で新生活を始めるも嘘が元で掴みかけた幸せもふいにする。

ウディ・アレンが情け容赦なくケイト・ブランシェットを底辺生活に突き落とし、彼女に街で独り言を言うようになってしまった人を存分に演じさせています。

ケイト・ブランシェットの演技ショーがこの作品の見せ場ですが、妹役のサリー・ホーキンスも根っからのDQN女を楽しげに快演。

あと終盤の大切なところで「フォード・フェアレーンの冒険」のアンドリュー・ダイス・クレイが出て来てびっくり。

大した予算がなくても、派手な見せ場がなくても、演じところがあればいい役者が集まるし、見応えある作品になることを実証していますが、日曜の午前に観ると休日がどんよりした気分になるので注意が必要な映画でした。