嫌悪感なしに見られない場面もあるけどヒロインと撮影か素晴らしい「タリウム少女の毒殺日記」 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。



映画化もされた「グレアム・ヤング毒殺日記」に感化された少女が母親を毒殺した事件を元にした映画です。

「グレヤム・ヤング毒殺日記」の映画を観ていたので、事件のニュースを聞いたとき、グレアム・ヤングみたいと思ったら本当に影響を受けていたので、当時すごくびっくりしたのをよく覚えています。

2005年に起きた事件を2011年に置き換えてみたらどうなるかというコンセプトの映画です。

実際の少女はブログに観察日記を綴っていましたが、この映画のヒロインはスマフォで撮影した観察動画をYouTubeにあげています。

ヒロインは母とモルモットに毒物を投与し続けスマフォ動画で観察記録を残します。

学校ではいじめにあい学校以外ではいろんな物を観察し、考えます。

美容整形と遺伝子組み換えはどう違うのか?とか。

その問いかけに実際に専門家のインタビューがインサートされたりして、なんか科学ドキュメンタリーを観ているような気分すらしますが、ヒロインの少女が素晴らしくフォトジェニックで、あまりにも魅力的で不快な動物実験シーンも彼女が画面に映ることで忘れさせてくれます。

そして、こんな内容にも関わらず、そこはかとなくエロティックな場面があり、画面に釘付けにされます。

おさない少年や中年の担任教師に唾をかけるシーンはもはや一級のフェチビデオ。

そして、現実とは大いにことなる終盤の展開は痛快さすら感じられます。

この監督、露悪的な部分を抑えたらすごく商業的な青春映画が作れそうな気がしました。