堀北真希的にはかなりヤバイと思う怪作「これでいいのだ!!」 | キネマ画報

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「天才バカボン」「ひみつのアッコちゃん」などで知られる漫画家・赤塚不二夫の「おそ松くん」連載末期から「レッツラゴン」終了までを描く映画です。 

脚本は「踊る大捜査線」の君塚良一と監督佐藤英明の共作です。 

赤塚不二夫役が浅野忠信で原作者武井俊樹にあたる編集者役に堀北真希。

予告編である程度は覚悟していましたが、GW公開にしては奇抜すぎる演出の怪作でした。 

きっと企画段階では「ゲゲゲの女房」に便乗して、有名漫画家をネタにした映画を作ろうとこの原作を押さえて、いざ脚本を作ろうといろいろ調べるうち「レッツラゴン」に触発され、大いにシュールな映像化をしてしまったという流れ。 

前半はかなりコミカルにフジオプロの面々が描かれ、小学館の「少年サンデー」編集部もかなり異様な描かれ方をしています。 

北野武の「監督バンザイ!」みたいな悪フザケが鈴木清順監督みたいな演出で描かれます。

この段階でこの作品が「ゲゲゲの女房」にある感動とは無縁であることを悟ります。 

中盤に赤塚最愛の母が死ぬあたりから物語に暗い影がさし、後半は内藤陳が大活躍し、浅野忠信はほぼ全裸というシネコンで上映される映画とは思えない場面が続きます。  

こんなシュールな作品だけど、堀北真希は「白夜行」の彼女よりはるかに魅力的に映っています。 

しかしながら客席はガラガラで、またしても堀北真希主演作がコケてしまったとなると「これでいいのだ!!」とは言ってられない状態です。

今年一番の問題作になるかも…