
汚い下着姿の少女が監禁場所からヨロヨロと逃げ出す冒頭から釘付けにされる。
彼女は施設に入れられ同室の少女に心開き始めるが、毎夜ある幻覚に襲われていた。
それから15年後。
ある幸せそうな家族の朝の風景。
そこへ散弾銃を持った女が押し入り家族を皆殺しにする。
彼女は15年前に自分を監禁し、拷問し続けた夫婦に復讐をとげたのだ!
しかし、その彼女に全身傷だらけの野獣のような女が襲いかかる!!
全く痺れる展開。
ドキドキしまくる。
しかし、この映画はこのあとどんどん思わぬ展開を突き進む。
ちなみに主人公は監禁された少女ではなく、彼女のルームメイトの方なのだ。
後半からの展開が問題だ。
謎めいた物語にある種の答えが出てしまう。
個人的にはそこからドキドキ感が一気にしぼんでしまった。
ビジュアル的な見所はあるけれど、前半のキレは全くない。
落ちも観念的というか前半に展開していた物と違う方向で終わってしまった為、もはやどうでもいい感じ。
なんだこりゃ「裁かるゝジャンヌ」かこりゃって感じ。
まあ落ちを知ってしまうと「ホステル」と大差ない映画に思えますが、前半だけでも凡百の映画をはるかにしのぐ傑作ぶりなので観る価値ある映画です。