女王様とぼく37 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。

せっかくのラブホテルではあったけど、彼女がここで希望することはマッサージにカラオケと別にここじゃなくても!なことばかり。

とちょっとがっかりしつつも、バラムチや手錠やボールギャグなど彼女のバッグの中の七つ道具が登場しないことにややホッとしてもいました(見たり触ったりはしてみたいが使われるのはやっぱりいやだ)。

そんな複雑な心境をつとめて表には出さず、表面上はカラオケの曲を選んでは入力していく。

「YOU」

「A song for」

と一枚目のアルバムの曲。

続いてあのシングル3部作を発表順に。

そろそろ、 
「teddy baer」かなあとか、選曲を始めたら意外にそっちに集中して恐怖心とかがっかりも忘れはじめていた。

なんという単一思考な脳なのか!

「飽きた!」

気まぐれなハタチの女王は、
「far away」の途中でマイクをベッドへ投げ捨て、

「フロ入るから流して」

とさっさとガラスで中スケスケの浴室へ入っていく。

ぼくはもたもたとパンツを脱ぎ、後をついていく。

「洗って!」

備え付けのシャンプー渡される。

お店では頭を濡らすことがない彼女のほとんど金髪な髪にシャワーを向け、さらにシャンプーを垂らす。

彼女の髪に指をたてグシャグシャやって泡立てていると、お父さんになったような気分だ。

彼女の髪をこっそりアトムとか、ウルトラセブンにして遊んでいると、

「何?」

「ううん。きれいな金髪だと思って」

とか嘘でごまかす。

「はーい!流しますよぉ」
と声を掛けて泡を洗い流す。

なんか家族みたいでいいなあとほのぼのしてきた。

「体も」

今度はボディソープの出番。

スポンジとかないので、手で塗り広げていくが、泡立ちはイマイチ。

でも久しぶりに大好きな彼女のボディを触り放題で、下半身がやばい状態になる。

彼女はすかさず固くなったばかりのそれをホールドしてきた。

いつもよりずっと強めの力加減に、恐怖心が再びぼくを襲った。