女王様とぼく21 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。

さっきまで十年来の女友達の結婚の報告で混乱していた頭が、一瞬にして別の問題でいっぱいになる。

結婚する友達は、もう仕方ないとしよう。

さあ今目の前にあった光景をどう捉え、どうアクションを起こすべきかだ。

ここ数ヶ月、ぼくの女性問題の対象であった10歳年下、19歳浜崎あゆみ似の彼女がチャラい男とデートしている。

しかも腕を組んで。

ぼくとは手をつなぐのも嫌がっていたのに!

彼氏なんだろうか?

あの男は彼女がフーゾク嬢であることは知っているのだろうか?

あの男には、禁断の果実も味あわせているのだろうか?

電話か?

メールか?

それとも直接会って聞くべきか?

いや、見なかったことにして今まで通りの感じでいくか?



とりあえず会いに行こう。
会えば雰囲気で何かわかるかもしれない。

お店に予約の電話を入れる。



「うらんちゃん?ウチは辞めましたよ」

すでにお店を辞めてしまっていた。

彼氏の為に辞めたのか?

これで終わりなのか?

ダメ元でメールする。

「お店辞めたの?」



意外にも早くレスがあった。

「あそこは辞めたけど、仕事は辞めてないよ!今新しい店で講習おわったよ。
来て」

その後に店名と新しい彼女の名前があった。

早速フーゾク情報誌を買いに走りそのお店の番号と場所を確認。

予約の電話。

「予約お願いしたいんですけど」

「女の子は?」

「あゆみさんで」

「あゆみさん?」

何か後ろで確認している。
「何時で?」

「今から行きます!」

誰よりも先に彼女を指名したかった。

お店へ早足で行く。

今度のお店は高級感もあり新しい。

はじめての店に感心している場合ではない。

早く、早く彼女に逢いたい。

受付で予約の者だと告げ、料金を置くとその指先に女性の手が重ねられる。

その見覚えがあるネイルは、間違いなく浜崎あゆみ似の彼女の指だった。