処女の生血 | キネマ画報

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名古屋在住映画好きダメ人間の映画愛をこめてのブログ多少脱線ありです。


1974年にアンディ・ウォーホルが製作したホラー映画第2弾。(第1弾は内臓が飛び出す3Dフランケンムービー「悪魔のはらわた」ドキドキ)

トランシルヴァニアの性の乱れは、処女の生血を生きる糧とするドラキュラ伯爵には死活問題だった。

彼は執事に促されヴァージンブラッドを求めて貞操観念の強いイタリアへ渡る。

彼らがイタリアで目をつけたのは、旧家の4姉妹。

伯爵であることを強調し、両親から信用を得て姉妹に近づくドラキュラ伯爵。

しかし、彼の前に若く美しい男が立ちはだかる。

旧家の使用人であるその男は、彼女達を守る為に思い切った行動を起こす!

マイフェイバリットドラキュラ映画です。

この作品のウド・キアー以上に切ない(そして可哀想な)ドラキュラは観たことないです。

ある意味、ベラ・ルゴシやクリストファー・リー以上に強烈なドラキュラです。

そして、従来のドラキュラよりシビアな設定が泣かせます。

非処女の血を吸ったときのリアクションを初めて観たときは、目を疑いました!

そして、凄惨なクライマックス!!

このウド・キアーのドラキュラにぐっときた人は少なくないはず。

「ブレイド」とかでも吸血鬼軍団のボスをやってたのはきっとこの作品の影響です。

とはいえ冷静にストーリーを追うとこれはただのエログロ映画です。

4姉妹は、必要以上に脱ぎまくります。(でもあんまり嬉しくない)

多少安っぽくても、バカバカしいストーリーでも、
精気がなくてメイクや白髪染めをするドラキュラを創作したウォーホルは、やっぱりすごいアーティストです。