それは標準語ではない | れぽれろのブログ

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自分は生まれも育ちも大阪。
関西弁話者です。
一般的に関西人は標準語が好きではない、などと言われることもありますが、
自分は別に標準語が嫌いだとか、そういうことはありません。
とくに仕事では、標準語に近い話し方をする場合も多いです。

前にも書きましたが、関西弁で個人的に重要だと思うことはイントネーションです。
なので、自分は標準語の文章を喋ることはあれど、
イントネーション・アクセントはやはり関西風、これだけは変わりません。
そもそも小学校のときの国語の教科書からして、
(当たり前ですが)標準語で書かれています。
「教科書に載っている標準語の文章を関西式イントネーションで音読する」
という行為が、関西圏では当たり前。
もし関西の小学校の国語の授業の様子を、東京式アクセントの言語圏の人が
覗き見ると、音読のイントネーションと文体のギャップに、
ひょっとしたら違和感を覚えるかもしれません(笑)。
とまあ、そういうこともあり、標準語に抵抗はありません。


・・・しかし!

何だか標準語的に使用されていそうな言葉ですが、
実は標準語ではなく関東方言なのではないかと思っているもの、
「それは標準語ではない!」と個人的に思っている言い回しを挙げてみます。
これらの言葉を、東京式アクセント圏の人たちが使用する分には別に問題は
ないのですが、自分は以下のような言い回しをすることはありません。
そして、多くの関西弁話者も、以下の言い回しをすることはないと思われます。

よく使われていそうですが、関東方言なのではないか・・・?
そういうのを並べてみます。


・否定を表す「ない」を「ねえ」と言う

 「できねー」とか「おっといけねえ」とか、こういう言い回し、
 きっと関東方言です。

 「できねえ」
  →標準語では「できない」、関西弁では「でけへん」

 「いけねえ」
  →標準語では「いけない」、関西弁では「あかん」


・動詞の仮定形「~れば」を「~りゃ」と言う

 「してくりゃよかった」「下手すりゃ」、こういう言い方は
 関東方言ではないでしょうか?

 「してくりゃよかった」
  →標準語では「してくればよかった」
    関西弁では「してきたらよかった」が一般的かな?

 「下手すりゃ」
  →標準語では「下手をすれば」
    関西弁では「下手したら」が一般的と思います。


・「~してはいけない」を「~しちゃいけない」と言う

 「死んじゃいけない」とか「来ちゃダメ!」とか、きっと関東方言です。

 「死んじゃいけない」
  →標準語「死んではいけない」、関西弁「死んだらあかん」

 「来ちゃダメ!」
  →標準語「来てはだめ」、関西弁「来たらあかん」


・「~してしまう」を「~しちゃう」と言う

 「笑っちゃったなあ」とか「泣いちゃうかも」とか、関東方言と思います。

 「笑っちゃった」
  →標準語「笑ってしまった」、関西弁「笑ろてもうた」

 「泣いちゃうかも」
  →標準語「泣いてしまうかも」、関西弁「泣いてまうかも」


・「~じゃん」と言う

 「普通じゃん!」などの語尾の「じゃん」は断じて標準語ではありません
 (と思う)。
 ちなみに関西では「~やん」と言います。


上記のような言いまわし、東京アクセント圏の人が喋っていても
違和はないですが、関西人が関西アクセントで、「できねー」とか、
「笑っちゃう」とか言っているのをたまに見かけると、
「はあ?」と思ってしまいます。
「関西人やのに何言うとんねん!」・・・と(笑)。

あと、「うざい」という言い方、これも関西では使いません。
これも実は関東方言なのではないかと思っています。
なのですが、最近は若い人を中心に、関西圏でもどうも使われているようです。
(ちなみに自分はこういう感情のときは、「うっとしなあ」と言います。)


以上、関東方言疑惑の言い回しでした。

・・・異論・反論・誤りなどありましたら、コメントください(笑)。