エチュードを見る | れぽれろのブログ

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自分はピアノは全然弾けない(ほとんど触ったこともない)のですが、
なぜかピアノ曲が好きで、中でもショパンの曲がとくに好きです。

CDで音楽を聴いているだけでは気づかないのが、演奏者の手の動き。
演奏会でも、遠目ではなかなかピアニストの細かい手の動きまでは見えません。
しかし、昨今ではDVDやYou Tubeなどの映像で、
奏者の手の動きを観察することができます。
ショパンの超難曲といえば、エチュード(練習曲)作品10の全12曲、
及び作品25の全12曲。
この難曲の難曲たる所以は、手の動きの映像を見ればよく分ります。

ということで、エチュードの演奏映像を並べてみます。
音楽は聴くだけではなく、見るという楽しみ方もある・・・。
そんな映像です。
ものすごく壮絶な手の動きを楽しむことができます。
以下、映像に登場する演奏者は、ヴァレンティーナ・リシッツァです。


・作品10-1

右手のアルペジオが延々続く曲。
右手が左へ右へ行ったり来たり・・・。
カメラも手の動きを捉えるために、右へ左へ揺れる揺れる・・・笑。
流れるような指と手首の動きが堪能できます。

・作品10-2

これも右手が細かく動く練習曲。
半音階のメロディがコロコロと続く・・・。
とくにこの曲は薬指と小指が、殺人的に苦しいのだそうです(笑)。
確かに右手の映像を見ているだけで、何だか自分の右手まで
イガイガしてくる感じがしますね(笑)。

・作品10-4

ショパンのエチュードで一番かっこいい曲といえば、
やはりこの作品10の第4曲だと思います。
最初から最後まで、とにかくドラマティック。
そして手の動きも壮絶です。
音楽+手で、映像作品としてすごく楽しい仕上がりになっている気がします。
リシッツァはかなり速いテンポで弾ききっています。
かっこいいですねー。

・作品10-5

通称「黒鍵のエチュード」。
右手の旋律が黒鍵だけを使用して演奏されため、こういうサブタイトルなのだとか。
黒鍵の上をコロコロ転がる指の映像がまた楽しいですね。
楽しそうに演奏しているリシッツァの表情も良いです。

・作品25-1

通称「エオリアンハープ」または「牧童のエチュード」。
個人的にショパンの12曲のエチュードの中で一番好きな曲なので、
手の映像という趣旨に映像関係なく選びました(笑)。
アルペジオの繰り返しの中から、微かに聴こえてくる旋律・・・。
この旋律が心地よくて綺麗で、すごく好きなのです。

・作品25-9

通称「蝶々のエチュード」
手の動きを見てみると、確かに2匹の蝶々がヒラヒラ舞ってるように見えてきます。

・作品25-10

この曲の「見どころ」は、出だしとラスト。
右手と左手、どちらもオクターブの三連符が延々続く・・・。
両手の指を開いて鍵盤をたたき続けます。
大変そうですが、フォルテでドカドカと鍵盤をたたく映像は見ていると楽しいです。
逆に中間部はのんびりとした曲調ですが、ここも難しいのかな・・・?


以上、ショパンのエチュードの映像を並べてみました。

ちなみに、この映像に登場するピアニスト、リシッツァですが、
過去に1度だけ生演奏を聴いたことがあります。
有名ヴァイオリニスト、ヒラリー・ハーンの演奏会で、
アイヴズのヴァイオリンソナタを演奏していました。
これまたすごく気持ちいいピアノ演奏で、悠々と演奏する姿が印象的でした。
ヒラリーも良いし、リシッツァも良い!
そしてこの人、すごく背が高く、「おっきいお姉ちゃんやなあ」という
印象が残っています。
きっと手も大きいのだと思います。
やはり手が大きくないと、ショパンのエチュードを悠々と弾くことは
難しいのでしょうか・・・。