◎目次
[広島県]十五本の矢――毛利元就
[島根県]謀聖の贄――尼子経久
[山口県]帰らせろ――大内義興
[奈良県]九兵衛の再縁――松永久秀
[佐賀県]老軀、翔ける――龍造寺家兼
[岡山県]宇喜多の双弾――宇喜多直家
[滋賀県]四杯目の茶――石田三成
[大分県]雷神の皮――戸次道雪
[三重県]何のための太刀――北畠具教
[兵庫県]未完なり――黒田官兵衛
[鳥取県]夢はあれども――亀井茲矩
[宮崎県]泥水も美味し――伊東祐兵
[長崎県]海と空の戦士――有馬晴信
[熊本県]小賢しい小姓たちよ――加藤清正
[和歌山県]孫一と蛍――雑賀孫一
[京都府]旅人の家――足利義昭
[大阪府]土を知る天下人――豊臣秀吉
[香川県]三好の舳――十河存保
[高知県]土佐の土産――長宗我部元親
[愛媛県]証を残す日々――加藤嘉明
[鹿児島県]怪しく陽気な者たちと――島津義弘
[沖縄県]三坪の浜の約束――謝名利山
[徳島県]古狸と孫――蜂須賀家政
[福岡県]立花の家風――立花宗茂
西日本の方が知ってる名前が多いぞ♪
なぜだろ。生まれも育ちも東日本なのに。
奈良県・松永久秀は「じんかん」の好青年久秀のままでした。
賤ヶ岳の七本槍の面々+石田三成も「八本目の槍」を踏まえて書かれているっぽいです。
なんで「っぽい」なのかといいますと、私は八本目の槍を途中で挫折しているのです。
直前に「決戦!賤ヶ岳」というアンソロジーを読んだばかりだったので、そっちの人物像でイメージが固められていて、八本目の槍がスッと入ってこなかったんですよね~。
これは少し間を置いてから読もう、と保留してそのまま忘れてました(^^;
そろそろ読もう。
それでは個人的西日本代表を選んでみましょう。
まずは島津義弘。
関ヶ原で敵陣突破の退却後譚。
渋みがあって素敵でした。
93歳で出陣したという龍造寺兼家も良かった。
知らない武将だけど、家を守るために老体に鞭打って戦う姿勢に感動。
どうも私は渋いおじさま系武将に心惹かれる性質らしい。
宇喜多直家や豊臣秀吉、雑賀孫一などは当人よりも取り巻く人々にスポットを当てたストーリーで、これらも良かったです。
知らない武将ばかりでどうしようと思っていましたが、読んでみるとその地方の特色なども絡めて楽しめました。
(徳川家康は東京代表なのに尾張で人質になってた頃の話で、?と思いましたが)
あと東の竹中半兵衛と西の黒田官兵衛がリンクしている、という遊び心もあるので、東西どちらかしか読んでいない方は両方を読んでみてはいかがでしょう。