非体罰を望む高校バレーの現状と社会人バレーへの適応 | バレー・テニス中心のスポーツブログ

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毎年、春高を見る度に思うのが、社会人バレーとの違いの大きさ。高校バレーはちょっと異種。特に今年は選手たちのプレーというよりも、監督と選手の関係、ベンチを良く見るようにしていました。高校バレーの現状を知りたいですね。


と思いながら、先日の熊本信愛の準々決勝の記事を記載しましたが、その後残念なことに、大阪のバスケット部での訃報を受けたこともあり、中学・高校のスポーツ教育とは何だろうかと更に考えてしまいます。死を選んだ生徒の顔は、叩かれたことでアザができていたようですので、本当に叩いたんですね。


もう高校生なら叩かなくても、言い方をきちんと伝えれば、伝わると自分は思います。自分も大学生と関わることがあるので、話をして理解をすれば、きちんとわかってくれます。指導者も感情的にならずに、冷静に判断することが必要な時期でしょう。


ロンドン五輪の柔道男子は、金メダルなしに終わりました。これも監督が選手のコンディションを考えずに、大会前の合宿でボロボロにして、根性論で戦った結果そのものという評価もあるようです。


高校バレーは、どうしても伝統校であればあるほど、監督の絶対的存在が大きく、いわば権力者に位置しているのがタイムアウトを見るとよくわかります。それがいいのか?悪いのか?は生徒達に聞いてみないとわからないですね。


目立ったのは、ある高校で、MBとリベロが後衛で交替するときに、監督に一言アドバイスを聞きに行く習慣のようですが、監督が言うことがなければ、何も言わずに無言で終わってしまうこと。


この光景が非常に印象的でした。自分はバレーではないですが、中学部活はコーチがいて、高校は不在だったので、自分たちで考えてやってましたけど、やはりどんなコーチでも教えてくれ、アドバイスをくれる人が欲しかったなと高校生であれば、思いました。


昨年の春高で東龍が5連覇を達成し、スポナビに衝撃的なコラムがあったのを思い出します。

http://ameblo.jp/zooblog/entry-11131938311.html

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/other/volley/text/201201100002-spnavi.html


東龍のバレー環境は、学校に缶詰め状態のバレー漬け。監督の方針なのか、学校の方針なのかはわかりませんが、練習試合などの対外試合がゼロ、更には全日本などのユースやジュニアには一切派遣しないという、驚きの環境。


そう、もし古賀紗理那が東龍という高校の道を歩んでいたら、昨年のアジアユース選手権を経験することすらなかったというこです。それを考えると恐ろしい。


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昨年まではその方針が成功していたのか、5連覇でしたが今年はインターハイ2回戦敗退、国体準決勝敗退、春高3回戦敗退と惨敗の結果に終わってしまいました。

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スター選手や勝負強い選手がいる世代はいいですが、逆にタレントが揃わない世代には、また違った環境が必要なことが望まれたのではないかと思いました。ある意味、日本一だけを目指すために缶詰めにされるこの教育方針が、選手たちの将来性さえも奪ってしまわなければいいなと考えてしまいます。


そして昨年優勝チームのエースでデンソーの鍋谷も未だに育ってない環境。それはあまりにも高校バレーが特殊であることが故に、バレー理論の考えをゼロからスタートさせなければならない現状にあると思います。


外国はトルコリーグやイタリアリーグのように各プロチームの下にジュニアチームがあります。そのジュニアチームから有望選手が生まれているので、強化方針に一貫性があると思うんですよね。どうしても日本の中学・高校のバレーと社会人、全日本のバレーが違い過ぎてしまう。


よく真鍋監督や中田監督がいう、「監督依存の女子バレー界」その形が圧倒的にでているのが高校バレー。でも違うタイプもあります。それは下北沢成徳。自主性を重んじる「下北沢成徳」と監督依存の伝統校。かといって、熊本信愛のようにミスしても笑顔でハイタッチするベンチサイド。とにかく楽しくバレーをのびのびとやれという環境にも見えます。ただそれだと追い込まれた時に、どうしてもビビってしまい、勝負強さが成長しない不安点もあるように思えます。


全日本選手を見ても、下北沢成徳は大山加奈、荒木絵里香、木村沙織、大竹里歩など社会人になっても即戦力が期待できる選手ばかり。今回の成徳優勝は、監督の選手の自主性を成長させる指導法の結果だったのではないかと思いました。


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成徳は監督があまり練習内容やトレーニングには口をはさまない方針だと聞きますし、ドキュメント番組でも多々いってます。どちらかというと毎年主将になる選手がスタメンの選手達へ、見てる方が凄いな、と思うくらいの怒号・エールを発してます。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/other/volley/text/201301130002-spnavi.html


成徳の主将はある意味、つらい立場。自分をなくし、チームの為に常に考えて引っ張っていかなければならない。でも将来、その苦労は役に立つでしょう。それもあって、選手達は常に自分で考え、オリジナルを発し、春高も波に乗って優勝しました。


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今大会は成徳の圧勝でしょうね。ブロックとディグの関係が本当に良く、鉄壁のディフェンスでした。プラスサーブがはしり、相手にバレーをさせなかったですね。


男子も星城が3冠を達成。ほぼ2年生のチームながら、よくまとまったと思います。監督の愛情が感じられたチームでした。


しかし東九州龍谷は、長岡望悠、岩坂名奈、鍋谷友理枝など、どちらかというと高校から社会人バレーに馴染むまで2年以上かかる選手が多いようにも思えます。特に鍋谷は即戦力を期待されたファンもいたと思いますが、現状はディフェンスやオフェンスの社会人のシステムになかなか対応できずに、レセプションなどは非常に悪いです。


もちろん、選手個々の能力もありますが、高校バレーって勝つだけではないと思うんですよね。その人の将来性を考えたバレー教育が必要なのではないかと。


日本のバレーは、ディフェンスを中心としたコンビバレー。これはこれからの未来のバレーも変わらないでしょう。そうなると他のチームよりも緻密性が求められ、時間がかかります。そうなるとユース・ジュニア→シニアの一貫性が求められると思うんですけど、なかなか難しい。


高校生は、子供から大人になる大事な時期。色んな情報が多く入ってきて、感情のアップダウンが激しい時期でもあります。でも今の10代の選手達は、上から怒鳴っても逆効果のような気がします。どちらかというと兄弟などよりも一人っ子が多く、喧嘩をしたことがない、親も共働きであまりコミュニケーションが取れてない家庭があり、同じ目線で、色んなアドバイスを送り、背中を押すような方針の方が伸びると思うんですよね。


これだけスポーツ科学が発展し、疲労や筋肉育成についてのパフォーマンス度が研究され、意味のない個人的なスポーツ根性論は通用しなくなってきています。理論的に生徒達を納得できる意味ある練習をしてほしいと心から思いますね。


仕事でも思いますが、これからの時代は命令形では誰も動かないし、伝えたい人の本質にはなかなか伝わりにくい。おそらく根性論的な論述をされる方は、自分が経験してきたそのものを下に伝えたいんでしょう。でも時代は常々変わっていきますので、それ相応の成長を指導者もしていかなければならない。


本番に臨む選手達が主役です。監督は絶対的権力ではなく、選手たちの意思や気持ちを理解した上で、指導をしてほしいですね。高校バレーも監督が若返り、30代、40代の監督には冷静なアドバイスが見受けられますが、どうしても50代以降になると鬼のような形相での絶対的権力が目立ちます。


でも怒ることも時には必要。どうしても毎日練習していると気分が緩んだり、サボりたくなる時期もあります。そういう時に、メリハリをつけて、体罰ではなく、「今、なぜやるのか?」という意思を伝えてほしいですね。体罰といっても、色々。フォーム矯正で選手に触るだけでも体罰という親もいれば、スポーツを理解している親もいます。どちらかというとスポーツやって成績がいい人ほど、何も言いません。


今の時代に合った科学的な根拠に基づいて、選手が練習の意味を理解でき、自主性が成長する指導法というのを考えてほしいと個人的には思いました。あくまで個人的な意見です。ご参考までに。



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