昨年からビデオ判定システムを導入した方がいいと自分は伝えてきましたが、ついにバレー界も本腰になったようです。
昨年の12月に自分も記事を記載しました。
http://ameblo.jp/zooblog/entry-11095719246.html
オリンピック後にほぼ結論に達したようです。2014年の女子はイタリア、男子はポーランドでの世界バレーにて、正式導入を目指すと。
http://www.aboutxinjiang.com/Science/content/2012-08/13/content_7128852.htm
となると来年の2013年の男子WL、女子WGPからテスト形式で始まり、様々な課題を調整しながら、2014年の世界バレーで正式導入となるようです。
◆ビデオ判定システム『Hawk-eye』
テニスファンならご存知の通り、すでにテニスではイギリスのホーク・アイ・イノベーションズが開発を手がけた「ホークアイ(Hawk-eye)」(鷹の目)と呼ばれるシステムが2006年3月から導入されています。このシステムはミサイル誘導技術を応用したもので、コート周囲に10台のカメラを設置し、ボールがどのような軌跡を描いたか瞬時に映像解析を行うシステムのことです。
まずは下記の動画をご覧ください。
ただしテニスとバレーで違うのは、テニスはほぼ毎ゲームごとにタイムアウト的な余裕があり、更にはコーチはグランドスラムなどの大きい大会では全くサインすら出せないルール規定がある。そのため本当に個人で全ての試合コントロールをしなければならない。
でもバレーは監督の介入や試合中でのアドバイスは自由なので、システム的にも選手以外の介入が認められているので、試合の流れにどう影響するか???
しかし、このホークアイは若干ブレがあるとか。3.6mmの誤差らしいのも最近になってわかっています。
http://www.stevegtennis.com/2012/06/should-hawkeye-be-used-at-roland-garros/
ではバレーについてのビデオ判定システム導入がどうでるのか?みてみましょう。
試合の流れへの影響
◆監督がゲームコントロールに大きく影響
◆最大4回のタイムアウト(TT含む)
◆ベンチからの指示OK
バレーは、テニスよりも更にゲーム感覚が早いスポーツなので、コート外からの指示など、監督などスタッフの影響が非常に大きい。Hawk-eyeのビデオ判定には30秒以上の時間がかかるだろうから、下手をすればタイムアウトと同じ効果となってしまう。
要は、負けているチームが試合の流れを変えたくて、明らかにアウトと思われるものでも故意的に「チャレンジシステム(判定に異議を唱え、ビデオ判定を依頼すること)」を要求するような悪質な使い方が増えないかを懸念してしまします。
韓国リーグの試合ではビデオ判定がすでに導入されているが、判定に90秒もかかっている。
ビデオ判定事項
今のところ
・ネット際の判定(ネットタッチ、ホールディング、ワンタッチなど)
・エンドラインジャッジ
の2点が組み込まれるようですが、ネット際は非常にきわどいので、まずはラインジャッジだけで、更にはスパイクというよりサーブだけにした方がいいような気がしますね。サーブのInOutのビデオ判定ならば、さほど試合の流れには影響しないでしょうが、ネット際やスパイクなどになってくると、大きく変わってくると思います。
プラスで誰がビデオ判定を申請するのか?監督?選手?によっても、試合の流れに影響しますね。
課題
◆システム導入のための予算
◆ビデオ判定するための会場の設定(観客を納得させるための大型ビジョン)
◆審判の格付け(テニスではビデオ判定によるミスが審判の査定の一つとなっている)
※タイムアウト以上の時間間隔により、大きくゲームの流れが変わる可能性
※試合の遅延
おそらくこのシステムは、FIVBの支援はなく、開催地負担になると思いますので、これまで以上に開催地は予算をかける必要があります。もしかすると観客の入場料チケット代に少し上乗せされる場合もあるでしょう。
メリット
◆関係者や視聴者からの不満が解決(W杯日本×ドイツ戦の女子のように監督が試合後、審判への批判が減少)
◆テニスでもそうだが、観客や視聴者をコントロールすることができ、審判への不振解消および会場の大型ビジョンで映し出されるため、凄く盛り上がる
現在行われている全米オープン開催中のテニスでは試合中での選手からの不満が解決し、その後もメンタルコントロールが可能で、非常に絶大な効果を得ている。20秒以内くらいで大型ビジョンに映し出されるため、ゲームの流れもさほど変わらずできているようです。MLB・日本のプロ野球・ラグビー・ボクシング・ショートトラックスピードスケートでも導入されていて、非常に納得しながら試合が継続できています。
ラフプレーも多いサッカーにも要望が多いようですが、接触プレイとグランドサイズの大きさなどですでにテスト導入されました。しかし敷地範囲が広すぎて、正確にできないのが課題のようです。しかしEUROやW杯予選でも多発している、「幻のコール」ゴールラインでのゴール判定だけでも行うという動きもあるようです。
ビデオ判定となると、日本のVプレミアではどうなるでしょうか?更には来年のWGP会場も大型ビジョンがある会場のみでの試合制限となってしまいますね。ボールが変わったことも大きかったですが、このビデオ判定システムもバレーの勝敗に大きく左右する決定事項ですね。今後に注目しましょう。