55 コンビニ人間 | 続・ゆきれぽ

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ラジオパーソナリティ 田島悠紀子のブログ。


すっかり読んだ気になっておりましたが、

本屋さんで目にした時

そういえばまだ読んでいなかったと気付きました。


村田沙耶香さんの『コンビニ人間』

芥川賞受賞作です。


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好みがわかれる作品のようですが、

私は好きです。

何より主人公が音に敏感なところがよいのです。


1ページ目を読んだだけで本の世界の虜になりました。

そこはまさしくコンビニでした。

様々な音に満ちていて。


小説を読みながら

音が聞こえてきたり匂いがしてきたりするのは

最高に好きな瞬間です。

あ、本の世界に入れたと思って。

そういう意味では、この本は1ページ目から

いや、1行目から入れました。


音といえば、私も普段から音が気になります。

ちなみに私が一番心が落ち着くのは無音のラジオブース。


この本の主人公がコンビニの音に囲まれていると落ち着くように

私は無音のブースが落ち着きます。


私もすっかり「ラジオ人間」なのかもな。笑


人によっては、コンビニはうるさいし、

無音なんて逆に怖いと思う方もいると思います。


でも、他人から見れば、

どうでもよかったり

逆に不快だったりするものでも

本人にとってよければ、

それでいいのかもなと最近よく思うのです。

もちろん他人に迷惑をかけるのはダメですが。


自分が心地よく感じられるものを

ちゃんと自分で選べればいいんじゃないかなと

思って。


最近、流行ってるからという理由だけで

なんとなく好きな気持ちにさせられていることが

多いような気がするのです。


これをいいと思えないのは間違ってるよ!

ほら、感動するでしょ?

泣けるでしょ?

と無理やり押し付けられているような気がして。


だからこそ、自分の感覚を信じたいなと。


どうですか?

あなたは自分の心が欲したものをちゃんと選べてますか?