成功する人は「事実を謙虚に受け止める」ことに集中しますが、
何故、事実を謙虚に受け止める必要があるかということを考えたことはありますか?
『【エッセンシャル版】マネジメント 基本と原則/P.F.ドラッカー/上田惇生訳』(以下同書)の、
「自己管理による目標管理」P137において、3人の石切り工の話があります。
「三人の石切り工の話がある。何をしているかを聞かれて、それぞれが
「暮らしを立てている」「最高の石切りの仕事をしている」「教会を建てている」と
答えた。第三の男こそマネジャーである」
(中略)
「問題は第二の男である・・・技能の重要性は強調しなければならないが
それは組織全体のニーズとの関連においてでなければならない。」
自分自身が優れている領域を持つことは重要ですが、
その領域が必ずしも世界の中心でないということを認識する必要があるということです。
私達はサンクコストと言って、自分のかけた時間が、自分自身に中に落とし込まれ、
自分としては大切なことだという認識を持ちますが、だからと言って、
それば全てではないということを認識しておく必要があるのです。
プロの技能は必要ですが、その技能は外部の必要とされる目的のために使う問いことでなければ、
価値を産みださいということを客観的に認識していないと、
一人よがりな行動となり、人が求めている以上の過剰な品質を押し付けることになってしまうのです。
同書P16では、「企業の目的は、顧客の想像である。」と定義しております。
顧客の価値となるもの以外のことをサービスと勘違いして提供すると、
過剰品質となり、顧客が求めているものと違うものを提供することになってしまいます。
石切り工の話はそのようなこととならぬよう、戒めのために、提供された例題だと思います。
最後まで読了していいただきありがとうございます。